北海道のおもしろ食べ物

 私は北海道に移住してきた最初の頃こちらの食習慣とかコンビニやスーパーで売っている食品について「へぇ~こんなのあるんだ」とか「これってあり~?」というものが多くて驚きの連続でした。

 まず北海道の方たちの味覚ついてですがやはり寒い季節が長いということから甘い、しょっぱい、辛いというはっきりした濃い味が好まれることが多いです。例えば移住してきて最初の頃、店でラーメンを食べると「うぁ~しょっぱい!」魚の煮付けを食べると「うぁ~甘~い・・」とビックリ!

またアルバイトで大工さんの手伝いをやっているときの休憩時間に親方がよく缶コーヒーなどをふるまってくれるのですがそれも細長い缶の甘さの一番強いものをいただくときが多く「コーヒーも甘いのが好きな人が多いんだ」と感じたものです。

最初理解できなかったのがコンビニでのアメリカンドッグを注文したとき。定員さんが「ケチャップにしますか?それとも砂糖にしますか?」と聞いてきたのです。「えっ・・砂糖?・・砂糖をかけて食べるのですか?」と聞き返してしまったこともあります。でも実際にかけて食べてみると・・これが合うのです。ドーナッツの感覚に近いですね。ちょっとビックリしますが是非来られたときに「これが北海道流なのだ!」という感覚で「砂糖お願いします」と言って食べてみてください。

 次のビックリは焼き肉。本州では外で肉を焼いて食べることをバーベキューと言いますが、北海道では「焼き肉」とそのままの言い方をします。バーベキューというと河原やキャンプ場でやるものだと思っていましたがこちら自然豊かで土地の広い北海道では庭先でやる、かっこ良くいうと欧米スタイルが主流です。その焼き肉を地元の人とやったとき知人の女性が「山ちゃん、味は塩コショウでいい」と聞くので、「いいよ、お願いっ」と言うと、彼女は塩と胡椒の混ざった塩コショウというやつを肉に「ドサッドサッ」と白くなるまでふりかけ、裏返してまた白くなるまで「ドサッドサッ」・・?!目が点になり「えぇ~しょっぱくないの~?」と内心思いながら焼いてもらった手前、覚悟して口にすると意外に美味しいのです。これも寒い地方ならではの濃い味を好む傾向からだと思います。たしかに寒いときに味が薄いと物足りなく体も温まらない気がします。こんなところからも辛いものを食べると体が温まるというのでしょうね。実感しました。

 他にもコンビニにいけば本州では見たことのない甘~い乳酸菌飲料(カツゲンという種類のもの)や炭酸飲料(ガラナ)、ようかんが上に塗ってあるパン、甘納豆がメロンパンのような丸いパンに入っている豆パンなどはレギュラー商品です。おにぎりも赤飯おにぎりかな?と思ってよく見ると真ん中にあずきではなくでっかい甘納豆が入っているものがレギュラー商品だったりします。また節分のときの「鬼は~外」の豆まきは落花生。なんで?と聞くと「あとで拾って食べられるじゃん」ということで、なるほど効率重視で納得です。ちなみに結婚式のあとの披露宴ではご祝儀の代わりに「会費」ということで定額のお金を集めます。これも効率的でいいシステムだと思います。

 これらのものの中にはウチの地方でも食べているよ、とかやっているよ、というものがありましたらそれはきっと開拓時代にその地方の方がやってきたたときの習慣が根付いたものだと思います。このように北海道は食習慣や方言などは全国から来た方々の習慣が混ざっていて、でも広大な畑や牧草地は欧米的で「欧米式オールジャパン」といった感じでしょう。

 地名に関しても清里町でも東京と横浜から入植されたので東横、とか知床のウトロには香川、北海道で知名度のあるところでは北広島、新十津川などがあります。

 また北海道にはアイヌ語地名が多数ありますがよくあるのがオンネナイ、などのナイ、モンベツなどのベツはどちらも川の意味でオンネベツは大きい川、モンベツは静かな川という意味です。橋などに川の名前の意味が書いてあることも多くそんな地名めぐりの旅も面白いです。

 これらのように北海道に来たら是非コンビニやスーパーで面白いものを見つけてみたり食のイベントなどに参加してみてください。また地名も意味がわかればより楽しい旅ができると思います。

 こちらの夏は日によって最高気温が35℃の猛暑になったりすることもありますがやはり爽やかな日が多いので是非北海道の夏も体験しにおいでください。

2015年 7月