北海道の田舎のホームセンターはとても楽しい。特に「おっ!」と思うのはDIY商品、つまり工具、金物、手袋類、長靴、それにストーブや雪ハネ(雪よけ)道具。これらが店の規模のわりにとても充実していて北海道人がいかに自分で何でもやるか、やらざるをえないかが伝わってくることだ。工具類などはプロ用があったり、珍しいものがあったりして道具オタクをうならせるものがある。長靴などは黒のオーソドックスなじっちゃん型からちょっとカラフルなおっちゃん以下向け、スパイク付き、履いたら足のサイズが1.5倍に見えるほどの保温材入りまである充実度。ストーブコーナーも北海道標準の灯油の大型から各種薪ストーブまで、雪ハネ道具もママさんダンプというものからウルトラホーキという硬~いホウキまで、いろいろあって全部欲しくなってしまう。
だいたい地方のホームセンターはいつもすいていて、ヒマそうな従業員の、特に年配のおっちゃんをつかまえて「これってどうやって使うんさ?」と聞くと、敬語も品もない(失礼!)北海道弁で丁寧に教えてくれて、”北海道だなぁ~”を実感できる。
そういえば店員さん、特にローカルなファミレスモドキや本屋、洋品店、釣具屋、ホテルなどの一部の従業員の態度と愛想のなさは特級品だ。きっと都道府県別無愛想コンクールをやったら北海道は優勝間違いなしだと思う。だから全国チェーン店で最近近く(といっても網走)に出来たユニクロの、しつこくなく愛想と元気のいい、さっぱりした接客をする素晴らしい従業員教育はこちらへ来て初めての大きな感動だった。(他の店も見習ってね)他にもマクドナルドやモスバーガーなどいい店はここで書けるけど、笑っちゃうほど無愛想な店やホテルは・・・ウチに来られた方には酒の肴でお伝えします。逆に今度、「無愛想従業員のいる店ツアー」でもやったら面白いかも。でもそんな北海道人は悪気があってあんな言葉使いや態度をしているわけではなく、ただ単に商売がへたなだけなのです。もしそんな店員さんに出合ったら「外国に来たんだなぁ」と思って勘弁してやってくださいな。(ボクや妻はたまにキレるけど)
・・いや、やっぱりなるべくアンケートや電話などで直接、偉い人に文句を言ってください。そうしないといつまでもあの接客態度じゃまずいんでないかい?
こちらの足はマイカーだけど車の使い方が内地の人とはずいぶん違う。コンビニ、スーパーなどの駐車場では、かなりの車がエンジンをかけっぱなしで、すぐに戻ってくるのかな・・・と見ていると10分、20分経ってもそのまんま。ここではアイドリングノンストップ宣言でも出したのかと思ってしまう。これは冬が寒い北海道では車内が冷えるのがイヤだからというのが元々の理由だとおもうけど春から秋にかけても同じ様な状況だ。エンジンを切らないのが癖になっている。ガソリン代も高いのにそういう人の挨拶代わりの言葉が「金が無い!」なんて言っているのを聞くとおかしくなってしまう。
駐車に関してもかなりいい加減で普通の人なら「そこさ停めたら他の車が入りづらいっしょ」と言うところにも悪気なく「大丈夫だべさ」と停めてしまう。斜里岳の登山口の駐車場などを見てみると面白い。この山は日本100名山ということもあって内地からの車やレンタカーも多いのだが混雑するときに迷惑な停め方しているのは見事に札幌はじめ道内ナンバーだ。他にも街の店の障害者用の駐車スペースに停まっているのも多くは健常者で道内ナンバーの車・・・
まったく北海道人ってやつは車の運転や使い方にはホント気を使っていない、それは直線が多く、道が広く、車も人も少なく、飛ばし放題、飛び出して来るのは鹿ばかり、なんていう、運転することに対してストレスが少ないということからきているのではないかと思う。モラルが低いと言ってしまえばそれまでだけどこれはある意味、大陸的で良い環境に生活していることの裏返しなのかな。信号が青になっても気づかずに発車しない車の後ろで他の車はしばらくクラクションも鳴らさずじっと待っている、なんていうのも顕著な特徴だ。そしてこれは海外でも田舎では同じだったから都会のストレスが原因の「クラクション病」とでもいうべきか。その意味では北海道人は病人は少なそう。
いい加減率、良い加減率第一位のストレスの無い北海道からでした。