久しぶりの強い雨のあとようやく晴れた一瞬の立ち上る靄(もや)まだ芽の出ていない畑の春の風景。
公園の桜はさすがだけど、今回は自生している桜を探しにバイクで散歩。家の近くで斜里岳をバックに咲く桜を見つけたけど、やっぱりうまく撮れない・・コンパクトデジカメだから、よりも腕の問題でしょう。後ろの山の輝きに負けて花の色が出ないのとこれだ!というアングルがなかなかとれません。
今は水芭蕉が見ごろで、連休中は250円払ってクマ対策ビデオを見てレクチャーを受け、地上の歩道を散策できます。歩く人も高架木道が多くて、地上歩道はけっこう空いていて快適。またヒグマの対処法を知るにもいいでしょう。
同行したドカッティーのMさんが見つけた開拓のときの住居跡の前に残されていたバイク。たぶん昭和30年代の名車ホンダドリームでしょう。全戸離農となったここ知床で当時バイクに乗っていた人もいたとは、開拓とはつらさばかりじゃなくて楽しみもあったと思います。時間的には遠いけど親近感も感じました。
そして昼飯はウトロ、一休屋さんの絶品「さけ親子丼」。一番美味しい状態の少ししんなりしたイクラと鮭の刺身のハーモニーはイチオシです。
車やバイクではよく行く秘湯、川北温泉。今回は雪の林道を歩いて行ってみることに。クロスカントリースキーで行った跡が少し残っていたものの、積雪はちょうどカーブミラーが鏡だけ見えるぐらいありスノーシューでも少し沈みました。温泉まで林道を5キロ。
途中1キロごとにある看板が、安心感と距離感を与えてくれます。
やった!到着~。で、もちろん誰もいないので隣の女湯をちょっと見させてもらいました。聞いていたとおり、お湯の色がちょっと違う!少しぬるかったけどこんなときだから両方入りました。
男湯はかなり熱かったので、外に出してある水のホースを引き入れ、すこし雪で冷ましました。外気温は0℃。小雪。誰もいない露天風呂は最高でした。・・帰路を除いては・・
その帰路、歩きはじめるとすぐ、こんな山奥なのに何か大きな音が・・・歩くのを止めると数百メートル離れた山の向こうで犬が何頭か激しく吠えている・・・・・・(恐・・)たぶん標津の有名なクマ撃ちの方の犬だと信じたいですが、もしそうだとすると追っているヒグマがこちらに来るかも・・?それともいつか斜里川の上流で吠えられた狼の群れのような野犬・・?こっちはナイフやクマ撃退スプレーは持っているものの所詮弱い一人の人間。もしものときにどうするか、ヒグマと野犬、あるいはクマ追い犬、いずれか場合も考えて・・・まずは見つかる前に逃げるが勝ち!5キロの雪道を小走りに近い歩行。残り1キロほどで声も聞こえなくなりちょっと安心。無事車についたものの、汗だく疲労困憊でした。あ~怖かった・・
冬の阿寒の森。成長の遅いアカエゾ松の原生林は長い時と静寂を感じさせる不思議な森です。
阿寒湖の湖面を歩いてみると全面結氷した湖の真ん中に突然穴が!!これって気をつけてなければ、あるいは吹雪などで表面が覆われていたら・・落ちます・・ここは湖底からお湯が沸いている湯壷といわれるところ。阿寒湖には何か所もあるそうで、スノーモービルも結構沈んでいると聞いたことがあります。凍った湖、河、海、流氷、アウトドアには危険がいっぱい。だから緊張感があってそれを克服したときがよけいに面白いのでしょう。
その湖面を疾走するエゾシカの群れ。見事でした。団体客ばかりが目立つ阿寒湖周辺。個人旅行者はほとんど素通りするけど自然を楽しむフィールドは素晴らしいものがあります。もっと楽しめ滞在できる観光行政をのぞみたいものです。