結局ワカサギ

コマイリベンジで能取湖へ向かい、一昨日までの大雪にも負けないようにスノーシューを履き湖面に向かうとジワッと雪交じりの柔らかい水に足首まで沈んでいきます。誰もいないしこれは危険かな・・きっと雪の重みで氷が沈み、下の海水が亀裂や岸との間から上に染み出してきたのでしょう・・撤退。

第2予定地の網走湖女満別側へ向かうも吹き溜まりがあるとかで釣り場は閉鎖・・ガッカリして最後に一番メジャーな網走湖の呼人へ。今日は外道は釣らないようにしていたけど・・

テント近くの樹木の上では若いオオワシやオジロワシが釣り人のおこぼれをロックオン!

テントをたたんで人がいなくなると我先に降りてきます。上の写真の真ん中のやつ。

家で獲物を処理するため水を入れると一匹だけしっかり生きていました。釣り終了5時間も水も無いバケツに入れられていたのにすごい生命力!見習いたい!

今日のワカサギは大きさバラバラ。1年魚から3年魚まで(たぶん)そろいました。一番小さいやつも抱卵していたので、卵を産んでも死なずにまだ次の年に産むということができる魚なのかも。さて干して甘露煮です。

わかない実感

昨日の夕方は快晴。この風景だと寒くてもいてもたってもいられません。ウチから見ると製糖工場の向うの流氷が斜里から知床方面にかけてかなり接岸している様子が伺えます。

上の写真の右側は紫に染まる知床連山。

そして我が家と斜里岳。ここに移住してもう19年になりますが、いまだにこんな風景の中に住んでいることが実感できません。それだけ自分にはまだ新鮮な風景ということなのでしょうね。

流氷の季節到来

暴風雪が止み、昨日は知床方面へ。氷泥(ひょうでい)、蓮の葉氷という流氷になりかけの氷たちが来ました。日の出漁港の上からみると氷が渦を巻いている!

オオワシ、オジロワシが一番多くいたのがエゾシカファームのシカの群れの上の木。清里にはこの冬、飛来数がとても少なかったので心配しましたが、知床では多く見られて一安心。こいつは珍しくこちらに向かって飛んできました。

流氷の上でエサを探すオオワシ。左はカラス。大きさの違いがわかります。

象の鼻ではエゾシカの群れの向うに近づいてくる流氷の帯。この少し前に道の駅シリエトクのエゾシカソースカツ丼の昼食。クセもなくヘルシーで美味しい!・・もう野生のシカも食べ物に見えてきます・・

曇りとはいえ象の鼻からの風景はやはり絶景

今日は裏摩周展望台へ。気温が低く風もあり体は熱く顔は冷たく・・

樹木が一面霧氷に覆われ絶景に。

白い白樺がさらに白く輝いています。

展望台から見たオホーツク海は昨日よりさらに流氷が来ていました。

旧裏摩周方面に少し行ったところで摩周湖を見ながら昼食。風よけのくぼみを作り、そこに日が差すと氷点下10℃でも普通に休めました。

たまに降ってくる雪は結晶化していてまさに雪印。いったいいくつ降ってくるのか?億・・?兆・・?京・・?

下りは誰も歩いていない見晴らしのいい穏やかな斜面をひたすら降りていきます。たまに雪を踏み抜いて腰まで潜ったり一生懸命ラッセルしたり。いい運動です。

帰路、道の駅パパスランドから。斜里岳の山頂付近が雲の上から出てきました。自分で言うのもなんですがスノーシューツアーで見る冬の景色はホントに素晴らしいです。未体験の方は是非!

 

ペットの野生の境界

野生の呼び声 ジャック ロンドン

100年以上前に書かれたこの小説だが、以前、斜里川の上流で野犬となったハスキーを含む犬たちが顔を血で真っ赤に染め、エゾシカを食べている場面に遭遇・・狼の群れそのもののようだった・・威嚇されて肝を冷やしたことを想い出した。あのときこん棒を持っていたとしても勝てたとは思わないが、元飼い犬といえど野生の本能が備わっているということを認識させられた。ウチで飼っていたムギという犬が、キツネを見つけてダッシュしていったとき、あるいは近所の川に遡上してきたサケを追い回したときにも少しは野生を感じたが・・

豚でも野生化すると体毛が生えイノシシのように先祖返りするというが、余計な情報から離れて自然の中でしばらく過ごすと人間も五感が研ぎ澄まされていくのがわかる。感性を取り戻したい自分もそんな時間を今年も多く持てたらと思った一冊だ。

合間の来客

畑の中の一軒家であるウチでは天気の変わり目がよくわかります。今日も天気予報ではオホーツク海側猛吹雪、とか言っていますが、今のところ”猛”の少し下ぐらいの吹雪。朝は湿った南風と吹雪だったのですが、昼前にピタッと止み、晴れ間も出ました。間もなく小鳥の声が聞こえてきて横を見るとシマエナガとシジュウカラかな・?が混生する7~8羽の団体さんでやってきました。

シマエナガは白くて丸い頭がとてもかわいらしく人気のある鳥。彼らも吹雪の合間をぬって食事に着た様子。玄関前の白樺を東から西へ移動しながら足早に去って行きました。その後2時間ほどで風は方向を180度変え北風へ。そしてまた吹雪になりました。釧網線は少し吹雪くとすぐに運休になるので明日のお客さんが来られるか心配です。

氷上カレイ釣りとワシ観察

この竿先のものがおすすめ!穂先が扁平なプラスチックでできていてわずかなアタリでも敏感に反応して食いがわかる優れモノ。これを使うと今までの丸い竿が使えなくなるほどいい感度です。思いついた人は素晴らしいな!今日は少しマイナーな女満別湖(網走湖の女満別側)での氷上ワカサギ釣り?に出陣。静かで動物たちも多くとてもいい雰囲気のところです。

M名人はワカサギ主体にアメマス狙い、ボクはワカサギ、カレイ、アメマス狙い、K氏はワカサギ仕掛けの下にスプーンを付けて3種狙い。ボクとK氏のカレイダブルヒット!ちょっと本気でやってみたら小さいカレイがホント良く釣れます。

もちろん年中どこでも常連客のウグイさんはイソメでもサシでも、極小ワームでも釣れます・・釣れてしまいます・・

キツツキやエゾリスでにぎやかな湖畔の森ではオオワシ、オジロワシが釣り人のおこぼれを狙っていて、テントを撤収すると我先にと降りてきます。テントの中で近くを飛ぶワシの羽ばたく音を聞くのはなかなかできない体験。

すぐ横に来たオジロワシににらまれました。

なかなか精悍な顔つき。

カレイの釣果。水槽で飼う、と何匹か空調ポンプも用意し生かして持って帰ったK氏。少し育てて唐揚げでしょうか・・他のカレイは食べきれないのでリリース。このカレイ(カワガレイ)の生命力はとても強いうえ、生け簀に入れておいたので皆元気に穴から戻っていきました。一番狙いのアメマスとニジマスは釣れなかったけど、野生動物に囲まれた中で釣れる釣りをするのはすごく楽しいもの。女満別側のワカサギ釣り(カレイ釣り?)おすすめです。

 

朝のお魚製作中

先日釣ってきた大漁のチカを醤油、みりん、砂糖の液に漬け込み「干し」へ。最近あらためて見直しているのがこの干す作業。気温が低いので凍ってしまうことがおおいのですが0℃近くなるとまた解けてを繰り返してたんぱく質が分解され、うまみ成分のアミノ酸が増えます。焼いたときも生魚を焼くより残る水分量が多くジューシーだと「ためしてガッテン!」でやっていました。乾燥具合もカピカピになると台無しなので毎日チェック。釣って食べる、キャッチ&みりん干し。楽しく美味しい冬の楽しみです。

暴風雪吹き荒れる

今日は知床五湖の冬期ハイキングコース策定のためウトロに向かいましたが、途中から強烈な地吹雪となり道路はホワイトアウト。先が見えず進むと追突しそう、停まると追突されそう、そしてつるつる路面を強風で横に飛ばされそう、という3重の恐怖とを感じ自宅へUターン。夕方になると降ってくる雪の量も多くなり、ついに来た暴風雪!家の前の道路は通行止めとなり、これで室内の掃除と昨日の魚の加工が進みました。いいんだか、悪いんだか・・

2人ぼっちの大漁

今日は能取湖へコマイとチカ狙いの今年初釣行。いつもの駐車場に着き湖を見渡すと釣り人はたった1人しかいません。例年なら少なくともテント10張り20人ぐらいいるのですが、毎日のように来ているおじさんたちがいないとなると昨日もさっぱり釣れなかったのでしょう。ダメそうだけどせっかく来たのだからやってみるか!と始めると1時間経っても一匹も釣れません。もう帰ろうかなと思ったらまずコマイ、そして次にいきなりチカの群れがやってきて入れ食いに!穴のすぐ下で針をパクッとくわえるのを見て「とりゃ!」と釣るのは最高に面白い!氷結した広大な湖面にM名人とたった2人の爆釣。コマイ、チカ、キュウリウオ、カジカの4目釣り。目指したコマイは今一つでしたがチカは満足。

どんなに人がいなくて釣れそうもなくてもとりあえずあれこれ試して少しねばって頑張ってみる、という教訓でした。でも昨年はどうやっても釣れなかった時が多かったけど・・で、この冬最強の大寒波到来という予報を昼頃から実感。氷点下6℃、強風、曇りではさすがにテントの中でも足が冷えてきて早めに撤収。帰宅し3時間かかって魚をさばき(手も体もヘロヘロ・・)今(23時半)外の温度計は氷点下16℃。風も吹いていてここの冬で最も寒い体感温度となっています。

森へ帰る

嵐が過ぎ去り寒さと日差しももどってきたので、宿前からスノーシューを履き40年以上前に廃校となった美里小学校跡へ。雪の表面が硬くなり、しかしズボッと沈むモナカ状態(クラスト)になりとても歩きづらいったらありません。

ここは20年前からよく歩きに行っていて森に帰っていく時間と歴史を感じることのできる好きな場所。もし今の宿の場所で生まれ育ったなら通ったのはこの小学校だったでしょう。生徒たちが見上げたであろう桜の木が老木となりキノコも生えてきていました。あと何年花を咲かせるでしょうか。

滑車とワイヤーが支柱についていてしたに鉄板でできた箱のようなものがある・・これは何だろう?そのうち卒業生に聞いてみよう。

たぶん体育館だったと思われる場所から見た斜里岳。生徒たちもこの景色を見ていたのでしょう。人間の時間ぐらいでは自然の山は変わりません。

校長先生の教員住宅があった場所からは雪原の向こうの藻琴山に沈む夕日が見られました。

赤いUFOか?と思ったほど染まった雲を見て帰着。一生懸命歩き、歴史の前にじっとたたずみ、鳥の声を聴くいいショートハイクができました。やっぱり北海道は素晴らしい!