楽しむ秋

フライフィッシング。毛ばりを巻く、ラインの重さをつかって投げる、そして魚を釣る、という技術が必要なだけにそれを習得する過程など釣りに行く前からこれだけ楽しい釣りはなかなかありません。近年はめっきりやる人が減ったようだけど、道具の値段も含めてきっと業界の力不足でしょう。管理釣り場などではルアーの10倍ぐらい釣れるのになぁ・・などと考えつつフライを巻きます。

斜里岳もついに今日で林道も閉鎖となりました。この秋は天気もイマイチで冷えることも多くこんな雪化粧も連日見られるようになってきました。そろそろ紅葉も終盤。北海道では広葉樹はすべて葉っぱが落ちるので森が明るくなります。川の釣りでは葉っぱが流れてきて釣りづらいけど・・

 

ヒグマ出現!

今日は知床で自然観察。宿近くの来運公園でもサケの遡上を見られましたがオンネベツ川も最盛期の5分の1ぐらいはいました。これは産卵された卵を狙っているカワガラス。その場所を見つけたら食べ放題!?

知床五湖へ行く途中、川みると2つの黒い影が!ヒグマがサケを獲りに来ていました。母熊は狩りを見せようとしているようだけど参考にしているのか見ちゃいないのか、子熊はとにかく母親に離れずついていきます。

母はすぐにバシャ~ンという音でサケをゲットしたよう。子供が心配そうに見ています。

獲ったサケは子供に渡して再び川へ戻る母熊。

ほら坊や、がんばりなさい!という声が聞こけてきそうな様子。今回はこんな感じで親子のクマがしばらくの間、200mぐらい先で生活を見せてくれました。さすが知床。望遠レンズと双眼鏡を持って来てよかった!

至福の場

遠景写真では伝わらないけど湖では紅葉のピークが来ています。

本命のトラウトはなかなか釣れないけどこんな色彩の前で竿を振るのは至福。森の中ではキツツキが木を叩いたりエゾシカが鳴いたり、エゾリスが冬支度をしたり。

産卵行動をしているので釣りの対象にはしていないけど釣れてしまう秋色のヒメマス。もうすぐ命も尽きます。

上を見上げるとこの色彩。いろいろな釣りをやってみたけど遊んでくれるのはまだウグイ君たちだけでした。湖の周りの紅葉はあと1週間ぐらいは楽しめそうです。

道北イトウ釣行2024秋

何年ぶりかの道北。例年11月と5月に行っていたのですが魚の減少により釣り自粛期間となったためM名人、小動物カメラマン江戸っ子W氏と10月に行ってみました。いや~水も空気も暖かいわ。現地に向かうときには、THE北海道のエサヌカ線は外せません。道北に来たぜ~を実感。

川にはハクチョウがそこかしこにいます。

釣り開始30分でいきなりっ!W氏が95cmの大物をゲット!!何年通ってもこんな大物なかなか釣れないのに・・こんなことがあるのが釣りですね。

水面のざわつきがめっきり減っているので魚は確かに減っているのでしょう。でも問題になる2~3年前からあんなに足元にいた小魚やエビも減り、それに連動するようにイトウも減っていたように感じるのボクだけでしょうか・・でもウグイ君、エゾウグイ君は急に増えているような・・水質か・・化学物質か・・?

いつもお世話になっているトシカの宿。窓の前の湿原の雑木林にはエゾリス、シマリス、小鳥たちもやってきて和ませてくれます。

5年ぐらい前からボイルも少なく、ひたすら投げて引く釣りになってしまったイトウ釣り。M名人は葦の布団でくつろいでいます。ちょうど虫も蚊もいなくて暖かく気持ちいい天候。

雨の中、川の中の一本の杭となっている2人。投げ続け、ひたすら投げ続ける忍耐。この釣りは忍耐の芸術であります。

狙いが当たった自己記録の102cm。重すぎて持ち上がりません!人生を楽しませてくれた魚に感謝!

 

 

乱高下の季節

1週間ほど前から気温と天候の変化が激しく雪が降ったり20℃以上になったり暴風雨になったりと安定した例年の秋とは違う様相です。でも秋まき小麦の緑と斜里岳初冠雪の白、紅葉の茶色が季節を感じさせます。

これら2つの写真は奈良の写真家Nさんが撮影したもの。知床五湖の写る初冠雪の逆さ連山。どうしたらこんなにキレイに撮れるのかな・・

エゾリスの公園

東京のWさんが撮影したウチの町の緑が丘公園のエゾリス。行けば必ず会えるとは限りませんがよく見かけます。

たまに猫みたいにデカいやつもいて「可愛い」というより「怖い」感じもするときがあります。天敵のエゾクロテンやキタキツネも多いのでさすがに緊張して生活しているようですが公園という人間の生活圏では多少くつろげるようです。人間は大丈夫だ、ともわかっているようだし。今日は何しようかなぁ・・と思ったらウチから車で5分のこの公園に行ってみてください。

彗星!

斜里岳も麓まで茶色くなり、畑の秋まき小麦の緑といい色を出しています。

日が暮れた西の空をよく見ると彗星が!紫金山・アトラス彗星とのことで肉眼でも見えました。これは女将のスマホで撮影したのですが、さすが最近のスマホは凄い!

これは一眼レフでいろいろ設定して撮影したもの。シャッターを押すだけのスマホの画像を見てみると「この程度の撮影ならスマホでいいじゃん!」と思ってしまうほどの技術の進化は素晴らしい!コンデジが壊れたボクとしてはズームのついたスマホがでたら真っ先に買うのだけど・・。この彗星は中国、紫金山天文台とアトラスが発見したものらしく次に見えるのは8万年後?だとか・・アトラスとは地球に衝突するような小惑星を早期に発見し警報するシステムらしく、もしかして衝突するの?と思ったけど大丈夫みたい。昔の人はオーロラや彗星は凶事の前兆ととらえていたのがわかる気がしました。

 

秋色と秋味

山は茶色く、畑は秋まき小麦の新芽で緑になりすっかり秋の色になってきました。朝晩は10℃以下となり暖房を付ける時間も増加中。

そんな中、3日ほど前ですが最高の状態のメスのサケが釣れました。ここまで銀ピカだとイクラも身もとても美味しい高級品。北海道弁で秋のサケは秋味(アキアジ)と言います。ただ休みの度に釣り場に通って昼から夕方まで投げ続けてやっと1匹釣れるぐらいなので道具やガソリン代を考えると買ったほうが安いかも・・・もし少しでも釣れる確率をあげるなら早起きして日の出の頃から8時ごろまで頑張ることをおすすめします。

いろいろやってます

ブログの更新、久しぶりになってしまいましたが休館日には一日中山へ海へ、宿をやっている日も式典などでかなりバタバタしていています。斜里岳にも登山道整備で登ってきました。久しぶりに晴れ。馬の清~山頂付近の枝払いのため山頂へ。強者の登山ガイドNちゃん。彼女はゆっくり歩いてくれていると思うのですがついて行くのがやっとです。

我が家が見えます!よ~く見ると、ですが・・

頭をぶつける枝を切除したり、標識テープを付け替えたり。

登山道を塞ぐように伸びてきたハイマツも丁寧に除去していきます。(半端に切ると松やにが服に付いてしまう)

知床オンネベツ川には小さめのサケがかなり上っています。

サケも何年ぶりかに早起きして、やっとゲット!貴重な獲物です。

2週続けて、阿寒摩周国立公園制定90周年記念式典と北海道東トレイル(コースの一部を作るのに関わった)の開通式典に出席。想い入れのあるコースができました。情報などはこれから紹介していきますのでよろしくお願いいたします。(今日から環境省のHPで公開されたとか・・)

カムイミンタラへ

大雪山。北海道に移住してすぐに入ったガイド会社でラフティングや大雪山のガイドで休みなく毎日毎日体を張って働いていたときは趣味で山に登るなんて考えられなったけど、宿業が主な仕事となり、改めて大雪山を見てみるとやはりこの山々は特別!アイヌ語の意味のごとく「神々の遊ぶ庭」でした。

まずは北海道最高峰の旭岳へ。ロープウェーの終点から何も考えず(斜里岳みたいに「この沢、どこを渡るんだろう?」「あの木に頭ぶつけないようにしゃがんで・・」「ここに足をかけると滑りそうであぶないなぁ・・」等々気持ちが忙しい)ひたすら息を整えつつ登ります。手前は落ちそうで落ちない金庫岩。旭川の町も一望。快晴に万歳!

自撮りもたまには。山頂は気温は9℃で風も強くて寒い!

富良野岳、十勝連峰、トムラウシと登ってきた山々の山頂を眺めるのも至福。

一番遠くにはウチの裏山の斜里岳が!女将が手を振っていたのが見えたような気がしました・・知床連山や阿寒の山々も一望。地元が見えるとなんか嬉しい・・

やっぱりここが一番の難所、旭岳から裏側(お鉢平方面)への下り。乾いた小さい火山礫が固い斜面にさっと撒いてあるような急斜面ですぐに足を取られて転びそうになります。重心が高いからか欧米人たちはホント怖そう・・重心の低い日本人でさえヒーヒー言いながらエンジョイ?していました。

このコースで特に不思議な風景の間宮岳前後の登山道。やはり凍って解けての繰り返しで縞々の植生となっているのでしょう。大雪山を実感。

植生の少ない上部でもコケモモは食べごろ。クマちゃんもくるでしょう。

この風景が名残惜しくて降りる方向の分岐を過ぎ、中岳まで登り休息。日が高くなり大汗をかいた体に風が気持ちよくカムイミンタラにしばらく抱かれていました。

急に山の色が変わります。噴火の年代や植生、火山礫の質も違うのでしょう。

暑い今年は紅葉も遅め。ほんの一部だけ色づいていました。

この時期、イワギキョウはたまにあります。

裾合平に向け、ひたすら緩い下り。急な下りが続くとたちまちポンコツの両膝が悲鳴をあげるけど、今回は片膝だけの痛みですみました。鍛え方が足りん!

登山道にある秘湯中の秘湯、中岳温泉。登山者も多いので足湯にしている人が多かったです。

裾合平のチングルマの群生は凄い!今は綿毛だけど花の最盛期は見事なはず。

大雪山の登山道整備の方法はホントいろいろで参考になります。近自然工法あり、ヘリで運んだと思われる力技の蛇篭や木道から金属のブリーチングあり、と、どういった方向性でやっているのかなぁ・・?

約7時間、ゆっくり、最後は飛ばしてぐるっと回ってきました。エゾオヤマリンドウが終点の印。最高の疲労と最高の充実。

そしてもう一つの楽しみ。せっかく遠い大雪山の麓まできたのでちょこっと渓流のフライフィッシングを。

25~30cmほどのニジマスが爆釣!釣れないところと釣れるところがはっきりしていて溜まっているところがあるようです。ドライフライを流しているだけだとあまり釣れないけど、ウエットフライ的に誘ってやると面白いように釣れました。

婚姻色の少し出た尺足らずのこんなヤマメも何匹か。ウチの近くの川では海に降ってサクラマスになってしまうので陸封されたこんな大きくてキレイなヤマメはとても珍しかったです。

今回も大雪山の山と川を満喫しました。ボクのような外で遊ぶ者にとって、やっぱり北海道は天国です。