雲が取れてきたら海別岳の上部が真っ白でしたが知床半島はすでに何度か降っています。
そして斜里岳。やはり上部が白く雪化粧していました。網走にある気象台からはたぶんまだ白く見えないので”斜里岳初冠雪”とは発表しないと思いますが、麓のここからははっきり見えました。今年は紅葉もきれいなのでしばらくはいろいろな秋の色を楽しめそうです。
魚には嬉しい人には厳しい悪天候となってしまった今回の釣行で素晴らしかったのは虹。(虹鱒ではない・)道北らしい、ザっと雨→パッと晴れ→再び雨というサイクルのため海から、原野から、川からとあちこちで虹が出ました。
宿の掃除をしてから一般道300キロのドライブ。でも車も信号も少ないこちらでは大して疲れません。いつものエサヌカで撮影していると先に出発したWさんが追い越していき気がついて停車。どこかで追い越したようだけどこんな風景の中で会うのも北海道。
川は魚類全般の魚影がとても少なくいつも見られる水面でのボイルは見られませんでした。しかしひたすら投げ続けていたWさんが見事にカレイをフッキング。意外に獰猛。
そんな厳しい状況の中でもM名人はさすが!中型のイトウをキャッチ。
吹き荒れる風の洗礼。そして時折たたくようにやってくる雨に背を向けて忍耐の投げては巻き。今回はフライの出番はなく重めのルアーで風に抗います。
逆立ちして食事中のハクチョウ。まだ水も冷たくなく、彼らの主食のアマモも生い茂っていて毎回ルアーに掛ってきます。
あちこち歩いてやっとゲットしたイトウ。27センチ・・稚魚ですな・・
根がかりかとおもいきやベリッとはがれるような感触で釣れてきたのは大きいダブルのカキ!鋭い殻でラインはボロボロになったけどこの川の豊饒さをうかがえる一匹?一個?2個?
あまりの魚の少なさに最終日は釣りをせずにゆっくり帰路へ。気になっていた枝幸のウスタイベ千畳岩に寄ってみました。柱状節理の岩場の向うにまたも虹。
名前の由来が書いてあるのがとてもいい!”ホロ”はアイヌ語で大きいの意味。”ベツ”とか”ペッ”は主に川のこと。ちなみに”ポン”は小さいです。
サロマ湖(シャロマ?)も斜里(シャロ)?も語源は同じらしく湿原(葦の生えているところ)の意味。固有名詞は少なくてもともと単に湿原とか岬とか沼とか呼んでいたのを和人が文字を当てはめたのです。
夕暮れ時に斜里岳の麓の我が家に戻ってきました。オホーツクも東のほうは天気が良く紅葉する木も多くて山が黄色く見えました。さて数日休んで次はフライフィッシングウィークです。
昼間はもうたぶん釣れないな、と思ってはいたけどホントに魚がいない!この場所は釣れる期間が短い傾向があるようで、見える範囲には釣りの対象となるような「美味しそうな」サケは全くいませんでした。エサ取りの小魚も集まってきているようでエサが小さく鋭い嚙み跡とともにみるみるなくなっていきます。おまけにアザラシが来たし・・こりゃ釣れんわ・・しかし川には心ある釣り師が石をどけて作った流れのおかげで上っているサケもけっこういてメスをめぐって争っています。
足下の流れにサケが海より何匹も上ってきました。途中で岩に乗り上げてしまったり、行き止まりの流れに向かっていってしまったりしてもあきらめず命あるかぎり上流を目指します。たまに助けてやったりして。
常連の達人Fさん。いつも魔法のように次々に釣るこの人もさすがに苦戦していました。そして今日で今シーズンのサケ釣りは終了。年々少なくなっていく魚の数に不安を感じますが、この秋も楽しく美味しく遊ばせてもらい知床に感謝です!