先週の暴風雪の爪あとは大きく、とくに知床ウトロは積雪が凄くて流氷もほとんど雪見だいふく状態。これだけ一気に降った積雪は
めったにありません。どこまでが海で、どこまでが陸なのか・・?
今回は久しぶりに開拓者コースを歩いてきました。2軒だけ残る開拓者の小屋や住居も雪で潰されそうでしたが、途中の丘から見る知床連山は近くに見えて素晴らしい!失敗を繰り返しながら何度も入植して原生林を手足で切り拓き開拓、そして時代と共にまた森へと帰っていく。それが感じ取れる良いコースです。
風雪が強くてツアーなどに出られない日のおすすめがここ知床博物館。といっても知床にあるのでなく、知床のある斜里町の中心街です。(知床は一般的に半島の部分で斜里の中心は半島より西)ここでは自然や文化の解説を一人づつ借りられる i Pod ナノで聞くことができ内容もとても濃くて、すぐに2時間ぐらいたってしまいます。目立たないところにあるのでいつも空いているのもいいのですが、やっぱりこのような施設は知床観光の中心地、ウトロにあるのが普通でしょう。ウトロの道の駅の隣の世界遺産センターという施設は内容が無いのでここに移せばいいと思うのだけど、そこは環境省の予算だ、博物館は斜里町だ、などと縦割りの意見を言われそうです。こういった自然だけではなく、政治的に不可解なことがあちこちに見られるのも地方ならではかもしれません。
知床方面に行ったときに昼食をとることが多いのがウトロの一休屋さん。特に特級の料理がこの看板メニューの鮭親子丼。真似するところもありますが、本家のここにはかないません。一番美味しい小ぶりで表面が凹んでいるイクラと、脂ののったトキシラズという早めに捕れる鮭の刺し身を秘伝の漬け汁で味付けし、芸術的に盛り付けした逸品。うまいっす。ホント美味いっす!
食べたあとは歩きます。この日は体力があまっている方々?だったので最後にフレペの滝までまわりました。気温の低い今が一番氷瀑の発達しているときでしょう。双眼鏡でのぞくとヒゲのような不思議な造形物はよく見えます。海はもちろん一面の流氷です。
流氷の上をキタキツネがエサを探していました。身軽なやつはいいなぁ・・
名前は地味な藻琴山。しかし風景は超一級です。登り始めからパノラマ展望ですが、15分ほど登ると樹氷の世界。
被写体が多すぎてなかなか進めないという嬉しい悲鳴。
後ろには流氷のオホーツク、知床連山、斜里岳、眼下に結氷した屈斜路湖と阿寒の山々、遠方には大雪連峰まで見渡せます。
もちろんわが町清里町も。
40分ほど歩いて稜線に出ると目指す山頂が見えます。「あそこまで行くの!?」という感じですが、稜線歩きは意外に楽で展望もさらに開けます。ここからは網走湖、能取湖、美幌、北見の街々、女満別空港から発着する飛行機も眼下に。
下りはキャンプ場方面に一気下り。雲の上を歩くように(歩いたことないけど・・)フワッという感覚が素晴らしい!でもコケる方はコケます・・笑えます。
最後は斜里岳へ向かいながらダケカンバとトドマツ、エゾマツの原生林を降りて行きます。ここはやはり天気さえよければ最高の場所でしょう。