ちょっとだけ関わった映画

まだホームページが出だしたばかりでブログとかSNSが普及していなかったころ、ウチのHPのアメマスの写真を見てフィルム・コミッションの人たちが撮影場所を探しにやってきました。それなら任せて!と得意げに斜里川上流を案内しましたが、川の中州でエゾシカを食べている、血で顔が真っ赤になったオオカミのようなハスキー犬たちの野犬の群れに遭遇。威嚇してくる野犬たちに熊スプレーを向け(打ってもたぶん軽くかわされた)慌てず急いで退散したのですが、ヒグマに遭遇したときより焦りました。そんなこともあってか斜里川では撮影がされず映画のことも忘れていましたがステイホームの今、北海道を舞台にした映画をアマゾンプライムで検索していたら出てきたのです。綾瀬はるかが演技も若け~と思ったり、イトウはそこでは釣れないっしょ?と突っ込みたくなったりしましたが基本的に素敵な映画でした。いつものように寒く、暗く、悲しく、つらいばかりじゃないし・・また中谷美紀がつらそうにしているシーンは小清水と清里の境あたりから斜里岳を見た身近な風景でした!ただ今までの多くの映画もドラマもまだ北海道の自然の素晴らしさを十分に表現できていないのが残念でもあり「俺たちもっといいところ知ってるよ」とも思ったりしています。この映画も小説が原作ですが、まずは美しい小説が出てくることを期待しております。誰か書いて。

北海道の映画は・・

北海道の旅人におすすめの本、じゃなくて映画。家にいなければならない時は旅再開に向けて心の準備。この映画もいつか観ようと思っていてすでに21年経。しっかし北海道が舞台の映画、ドラマ、小説ってなんでほとんど「寒くて、暗くて、つらくて、悲しい」ものばかりなんだろう?寒いのは確かだし、つらく悲しい歴史は多かったけど、描かれるのは南国=ちゅらさん、北国=北の国から、的なパターンばかりなのです。原始の自然が残る広大な北海道を明るく楽しい描写で物語を誰か書いてください。でも難しいんだろうな・・それじゃ売れないだろうし・・自分で書くか・・そんな能力ねぇーか・・で、この映画、やっぱり寒暗悲の3拍子そろい踏みだけど健さんは健さんにしか出せない味出してるし若い広末の愛想の良さが余計に涙でした。すでにロケ地は有名だけどボクはまだ行っていないので楽しみが増えました。

北国の物語は・・

熱源 川越宗一 文藝春秋

北海道や樺太、国後、択捉などの北国の物語ってホント暗い・・差別、貧困、疫病、極寒などテーマはだいたい決まっている。この小説もフィクションではあるけど史実を元にしているため、今まで読んできた本により気持ちが重くなっているのにさらに重りを載せられた感じた。戦争により樺太はロシアになったり日本になったりしたため先住民はひどく翻弄され、理不尽な扱いを受けたことは事実だ。教科書では習わないけど(あえて教えない)このことは知らねばならないと思う。「文明」ってなんだろう?そこの地域で完結できる持続可能な生活をしていた先住民こそが一番の文明人だったのではないか?と考えさせられる。また北方民族博物館に行きたくなった。

ペットの野生の境界

野生の呼び声 ジャック ロンドン

100年以上前に書かれたこの小説だが、以前、斜里川の上流で野犬となったハスキーを含む犬たちが顔を血で真っ赤に染め、エゾシカを食べている場面に遭遇・・狼の群れそのもののようだった・・威嚇されて肝を冷やしたことを想い出した。あのときこん棒を持っていたとしても勝てたとは思わないが、元飼い犬といえど野生の本能が備わっているということを認識させられた。ウチで飼っていたムギという犬が、キツネを見つけてダッシュしていったとき、あるいは近所の川に遡上してきたサケを追い回したときにも少しは野生を感じたが・・

豚でも野生化すると体毛が生えイノシシのように先祖返りするというが、余計な情報から離れて自然の中でしばらく過ごすと人間も五感が研ぎ澄まされていくのがわかる。感性を取り戻したい自分もそんな時間を今年も多く持てたらと思った一冊だ。

身近な本

赤いオーロラの街で 伊藤瑞彦 ハヤカワ文庫

知床を舞台に太陽嵐のよる世界大停電発生。その時主人公たちはどう生きるか・・先日も太陽嵐による電波障害などの恐れがあると報道されていたが、実際に起きたときにこうなるのか、ということを想像できる。ハヤカワSFコンテスト最終候補作品。作者の伊藤さんは、実はウチ(ロッジ風景画)のWebサイトの製作、管理をお願いしているWebデザイナー。小説に出てくるペンションや登場人物などは「あっあそこ、あの人を参考にしているな・・」ということがわかり内容がとても身近です。また斜里町では実際にオーロラを見たことがあるという人も多くいてそのうちウチからも見えるだろうと期待しています。停電や電波障害は困るけど、それも現代の人間は体験しておかねばならないことだともおもいました。

自分には教材

ゴールデンカムイ 野田サトル 集英社  2016年のマンガ大賞の作品。作者が「可哀想なアイヌはもう描かなくていい、強いアイヌを描いてくれ」と言われて描いた、戦場帰りの杉本とアイヌの少女アシリパ(リは小さいリ)の2人の主人公の旅の物語。基本的なストーリーは残忍だが狩猟や食事、自然崇拝や宗教観についてもアイヌの文化がよく書かれていてとても参考になる。いつもながら小説、漫画、TVドラマ、映画など、北海道=極寒=監獄=ヒグマ=人食い・・というシーンが多々出てくるのは仕方ないか・・快適な天候=善人=かわいい動物たち・・ではストーリを作るのが難しいもんね・・・人として「生かされている」ではなくて「生きている」という実感を感じながら充実した生活をするのには北海道はとてもいいところなんだけど・・誰かそんな楽しく明るい北海道を描いてくれないかな。

知っておかねばならぬこと

終わらざる夏

宿も休みに入り、晴釣雪読を満喫しております。そして悔しいことに老眼鏡の威力の絶大さといったら・・

択捉島のずっと先、カムチャッカ半島の隣りにある千島列島の占守島(シムシュ島)。日本が太平洋戦争の降伏後すぐに侵攻してきたソ連と激戦になった場所。物語は招集された日本兵とその家族、ロシア兵など多角的な視点からそれぞれの人生を綴っているが、国家間の争いである戦争というものがいかに心身を蝕み、平常心と常識を歪め、視野を狭くし悲劇を生むかを描いている。矛盾と理不尽により日本兵、ロシア兵ともに実際の戦闘ではひどく悲惨な状況となっていたようだし、このあとに続くシベリア抑留の悲劇も知らなくてはならない事実。ちょうど数日前、池上彰のTVで占守島の戦いを取り上げていたが、日本人とロシア人の北方領土やこの戦争に関する解釈、考え方の違いが露呈していた。国家の保身のため主張する事実も違うのだから仕方ないが真実はどうなのだろうか?いろいろなことを見聞きするうちに、ここに描かれていること以外に日本も散々非道なことをされてきたし、それ以上にしてきたということがわかってきた。でもそういうことって、特にしてきた非道は学校ではあまり習わない。広い視点からものを考えるためにはもっと知りたいと思った。

そのうち千島へ行ってみたいと軽い気持ちで読み始めたが、読み進むにつれて気分が重くなった。オススメの本ではあるが、北海道の旅を楽しもうとする方には旅が終わってから読むことをオススメします。

天の川を知る

ニュートン

別冊ニュートン 銀河系全図。いつも見慣れている天の川って銀河系を縦に見ていたんだ~!ということが頭の中で描ける本。夏はかなり濃く見えたのに秋の今はずいぶん薄いな?という疑問にも答えてくれます。子供の頃から宇宙のことを考えるのが好きなのですが(星座は苦手ですが・・)星々の数、そして星までの距離、宇宙の広さなど、数字の理解はできてもあまりにも多い数、広さのため想像できなくなり、人間の頭で理解できる範囲を超えていると感じてきます。でもウチの周りのようにホントに暗いところではこれを読むと星空観察がより楽しくなるでしょう。

北海道の自然写真雑誌

ファウラ

北海道の自然を発信する写真情報雑誌、ファウラ。「ナチュラリー」という札幌の会社が発行している季刊誌ですでに」48号。私は創刊号を見てから「これは素晴らしい!」と年間購読しています。北海道の動植物の特集、近年ようやく根付き始めたハイキングコース「フットパス」の紹介、北海道の名付け親、松浦武四郎の話など、カメラ好きでなくても北海道好きならこれはいい、という雑誌。旅行と旅行の端境期、こういう雑誌を見て気持ちを高めて北海道に来るとまたいい旅ができると思います。

行ってみようと思える本

Photo

今年も購入しました、昭文社のツーリングマップル北海道。見どころや爽快ロード、食べどころまで情報の載ったこの地図はバイクの方をターゲットに作られていますが、車の旅人、JRの旅人にもイチオシの地図。これがあるだけで北海道の旅は楽しさ倍増でしょう。でもウチではさらに細かい”これぞ北海道のみち!”という道や店の情報もありますので、是非お越しください。
それにまもなくバイクシーズン。最高気温も3℃~18℃と乱高下していますが、冬の間外しておいたバッテリーもそろそろ取り付けて走る準備といきますか!