知っておかねばならぬこと

終わらざる夏

宿も休みに入り、晴釣雪読を満喫しております。そして悔しいことに老眼鏡の威力の絶大さといったら・・

択捉島のずっと先、カムチャッカ半島の隣りにある千島列島の占守島(シムシュ島)。日本が太平洋戦争の降伏後すぐに侵攻してきたソ連と激戦になった場所。物語は招集された日本兵とその家族、ロシア兵など多角的な視点からそれぞれの人生を綴っているが、国家間の争いである戦争というものがいかに心身を蝕み、平常心と常識を歪め、視野を狭くし悲劇を生むかを描いている。矛盾と理不尽により日本兵、ロシア兵ともに実際の戦闘ではひどく悲惨な状況となっていたようだし、このあとに続くシベリア抑留の悲劇も知らなくてはならない事実。ちょうど数日前、池上彰のTVで占守島の戦いを取り上げていたが、日本人とロシア人の北方領土やこの戦争に関する解釈、考え方の違いが露呈していた。国家の保身のため主張する事実も違うのだから仕方ないが真実はどうなのだろうか?いろいろなことを見聞きするうちに、ここに描かれていること以外に日本も散々非道なことをされてきたし、それ以上にしてきたということがわかってきた。でもそういうことって、特にしてきた非道は学校ではあまり習わない。広い視点からものを考えるためにはもっと知りたいと思った。

そのうち千島へ行ってみたいと軽い気持ちで読み始めたが、読み進むにつれて気分が重くなった。オススメの本ではあるが、北海道の旅を楽しもうとする方には旅が終わってから読むことをオススメします。

天の川を知る

ニュートン

別冊ニュートン 銀河系全図。いつも見慣れている天の川って銀河系を縦に見ていたんだ~!ということが頭の中で描ける本。夏はかなり濃く見えたのに秋の今はずいぶん薄いな?という疑問にも答えてくれます。子供の頃から宇宙のことを考えるのが好きなのですが(星座は苦手ですが・・)星々の数、そして星までの距離、宇宙の広さなど、数字の理解はできてもあまりにも多い数、広さのため想像できなくなり、人間の頭で理解できる範囲を超えていると感じてきます。でもウチの周りのようにホントに暗いところではこれを読むと星空観察がより楽しくなるでしょう。

北海道の自然写真雑誌

ファウラ

北海道の自然を発信する写真情報雑誌、ファウラ。「ナチュラリー」という札幌の会社が発行している季刊誌ですでに」48号。私は創刊号を見てから「これは素晴らしい!」と年間購読しています。北海道の動植物の特集、近年ようやく根付き始めたハイキングコース「フットパス」の紹介、北海道の名付け親、松浦武四郎の話など、カメラ好きでなくても北海道好きならこれはいい、という雑誌。旅行と旅行の端境期、こういう雑誌を見て気持ちを高めて北海道に来るとまたいい旅ができると思います。

行ってみようと思える本

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今年も購入しました、昭文社のツーリングマップル北海道。見どころや爽快ロード、食べどころまで情報の載ったこの地図はバイクの方をターゲットに作られていますが、車の旅人、JRの旅人にもイチオシの地図。これがあるだけで北海道の旅は楽しさ倍増でしょう。でもウチではさらに細かい”これぞ北海道のみち!”という道や店の情報もありますので、是非お越しください。
それにまもなくバイクシーズン。最高気温も3℃~18℃と乱高下していますが、冬の間外しておいたバッテリーもそろそろ取り付けて走る準備といきますか!

 

日本鉄道旅行地図帳 北海道

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新潮社
ノートのように薄い地図帳だけど、これはいい!こんなところにも鉄道があったんだ~ということを知ると旅がさらにおもしろくなります。北海道開拓時代の重要な交通網だった殖民軌道から今の鉄路まで載っていて、先に紹介した田沼健治さんの「幻の北海道 殖民軌道を訪ねる」を読んでからみるとなお興味深い。昔は鉄道は馬が引いていたんですね!ボクは鉄ちゃんではないけど、こういう地図を見ていると鉄分濃くなるなぁ・・

文ちゃんのはるかな知床

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1992年に北海道新聞社から出版された本。著者の佐藤さんは清里町出身です。知床に入植した父母に連れられて来た幼い文ちゃん。想像を絶するつらい生活の物語だ・と思いきや、子供たちには記憶に残る面白おかしい毎日もあったようです。冬になると頻繁に訪れる知床ですが、子供たちの目にはこんな生活が写っていたんだ・・ということを想像させる面白い本です。

森と氷河と鯨

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本の写真は貸してしまったのでWebからの画像で失礼します。
写真家でもある星野道夫さん、残念ながらカムチャツカでヒグマに襲われ亡くなってしまいましたが、この方の感性は情報に囲まれる生活をする時代以前に人々が感じていたであろう懐かしい感覚、想いを感じます。どの本も、写真集も素晴らしいのですが、冬に知床へ来られるなら是非この一冊から読んでみてください。ワタリガラスの伝説を追う舞台はアラスカですが、そのワタリガラスが冬、遠くから知床にやってきます。ボクもスノーシューツアー中によく見つけ、一見普通のカラスだけどしゃがれたような声で鳴くこの鳥には不思議な魅力を感じていつも見入ってしまうのでした。

菜の花の沖

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司馬遼太郎 文春文庫
江戸時代後期、淡路島の貧しい出から国後、択捉の航路や漁業を確立した高田屋嘉兵衛の波乱に満ちた物語。全6巻。風を読み、天気を読み自然を感じて仕事をした嘉兵衛さんは究極のガイドさんだと思う。ロシアに拿捕されたときの覚悟も凄い。