知床の川では産卵を終えたマスとサケの亡骸が色づいた落ち葉とともに累々とたまっています。腐敗臭もきついのですが1週間ほどでみるみる分解され大地と大海原へ帰っていく様は輪廻転生を感じます。
これは釣れたサケ。無駄なくしっかりいただいて人間経由で転生です。もうサケ釣りも終盤。(まだまだ黒いやつなら釣れるけど)次はニジマス、アメマス、イトウといきたいところです。釣りばっかりですみません・・・
まったく釣りばっかり!・・と女将にも呆れられていますが、サケ釣りは「漁」です。久しぶり(といっても1週間ほど)の知床の海岸は晴れの予報が見事に外れてどんより曇りという良いコンディション。場所により釣れている人と、そうでない人がはっきり分かれるのがこの釣りで今日はボクもM名人もそうでない人組。2人ともサケを掛けて寄せてくるときに鋭利なフジツボ類がいっぱい付いている岩の裏に走られスパッと糸を切られました。これはM名人が切られる直前の状態。「あーあーっ」と叫んでいます。
ボクはなんとか銀ピカとまでいかない銀黒帯オスをゲット。釣られるサケはみな、先週と違い魚の大きさも小さくなっています。そろそろここでのサケ釣りも終盤かな・・
石油の温泉で有名な豊富温泉の手前約10キロの山奥で「ボンッ」という音でいきなりパンク!まずM名人との集合場所に行けない・・当然携帯電話も全く通じません。5分ほど待ち、通りかかった車の方に事情を話すと携帯が通じる温泉街まで乗せていってくれました。札幌のFさん、本当にありがとうございました。
M名人と連絡がつき、現場に戻ると・・原因はこいつ!めくれたアスファルト・・
踏みどころが悪かったのでしょう、大きく裂けました・・こりゃダメだ・・意外にあっさりとスペアタイヤに換えることができて稚内のオートバックスまで1時間ほど走りタイヤを新品に。(まあちょうど来春には換えようと思っていたからいいか)
時間も少なくなったので何年か前に釣った声問川で少し釣り。しかし簡単には釣れません。
この日は豊富町の「あしたの城」さんに宿泊。サロベツ原野の真ん中の高台という最高のロケーション!(しかし写真撮るの忘れた・・)広大な庭のきれいな芝生と膨大な薪!(薪ストーブの部品、ありがとうございました)オーナーさんの労働力と風景は唯一無二。車は45万キロ走行のノア。ここまで乗れるんですね、ボクも挑戦します。
結構整備されている秘境駅へ寄り道。
この日はサロベツ川中上流を見て回り少し竿を振って、最後は天塩川との合流点へ。リールと同じ太さの草(名前も忘れた・・)こんなところを藪こぎして釣りをするも40~50センチ(首を振る独特の引きだったのでたぶんイトウ)の魚をばらしたのみでした。
宿泊は稚内の抜海にある「ばっかす」さんへ。夕食はタコ、ホッキ貝、豚肉のしゃぶしゃぶ。素晴らしい!ちょっと飲みすぎ、食べすぎちゃったけどオーナー夫妻が宿の清潔感の維持にとても気を使っていることが伝わってきました。
今日は釣りは後にして宗谷丘陵の白い道へ。砕いたホタテの殻を敷き詰めてあってホントに白い!
利尻、礼文、樺太も見渡せる最高のロケーション。そして快晴!
樺太はこんな感じです。近いなぁ~そのうち行ってみよう。国後と違って行けるし。
よく見ると空には何羽かオジロワシが飛んでいました。
オホーツク海側の小河川を見ながら最後はいつもの猿払川へ。(M名人は猿骨川で1バラシ)まだ人もまばらで、しかしイトウはいたけど結局ボウズ。最後に道北らしい風景での真っ赤な夕焼けを見て帰路につきました。今回の旅は釣りというより川観察と風景と宿を楽しむ旅。でも良かったですよ~とっても。
毎年サケ釣りにチャレンジしている東京のK嬢。本物の名人たちに指南を受けましたが最初、掛けてはバラすということから始まりました。
重い仕掛けをヒュッと投げ、アタリにガツンと合わせ、強力な引きをいなしついにゲット!その後も
2日間でいくつもキャッチし(ボクとM名人の魚も入っているけど)ついに女流名人Kの誕生!阿寒のGAKU、ウトロK氏、初参加の愛媛のAさんも皆釣れて最高に楽しい一日でした。
ウチではイクラを作成。少し熱めのお湯で筋子をほぐしたので(こうやるとよくほぐれます)色が白っぽくなっていますが、これを醤油漬けにするとまたキレイなルビーのようになるのです。そして次の日は炊き立ての北海道米ななつぼしにかけて「いただきます!」
今年も始まったサケマス釣り。これは数日前の初日に釣れたカラフトマスですが、今年は多くの魚が今まで見たことがないほど小さい!!釣れた魚だけでなく知床の遠音別川で遡上中のカラフトマスを見てみるとフナかウグイのように小さいのです・・これは海の栄養が良くない証拠。海が変わってきているようで、気候変動だけではないのですね・・ヤバイ感じ・・
今日のウトロ手前のフンベ川河口から見る夕焼け。素晴らしくキレイですが、釣果はボクはボウズ(ガヤというメバルは釣れたけど)、同行のM名人はさすがの2匹ゲット(明日の夕食にお出しします!)。最高気温が32℃という北海道らしくない気温の中、釣れないボクは心が折れました・・・