やはり風の影響でフレペの滝もヒゲ状の氷を結構成長させて、たくましくなりました。(別名、乙女の涙なのにヒゲか・・)
滝の上周辺の枯れ草の茎も滝からのしぶきで凍り付いてあちこちアイスキャンディー状態。地中を通ってきた比較的暖かい水が急に外の冷気の風にさらされてできる一つの芸術です。
連日ツアーで楽しんでいますが、昨日は一昨日に近くのエトンビ山登頂に挑戦するも8合目で雪で断念したため関西から来たNさんと再び挑戦。途中から風の音がひどくなってきて、こりゃ上はそうとう吹いているな、と覚悟し、斜面からその稜線に出たとたん吹き飛ばされそうな地吹雪。「♪ブリザード~ブリザード♪」なんて歌っている場合ではなく、ときおりしゃがんで突風をやり過ごし、なんとか山頂にたどりつき写真をすばやく撮って直ちに下山。稜線から下がるとほとんど無風という不思議な状態の中下っていきましたが、山から畑にでるとまたしてもブリザードが・・でも直線の終点に停めた車に向かうこの写真はなんか北海道らしくて気に入りました。もちろん無事帰着です。
スノーシューの新コース開拓のため、知床半島基部を横断する根北峠から斜里岳の稜線上の最初のピークを目指して出発・・しかし・・膝まで埋まる積雪のラッセルに大汗、息切れ、ボクの根性は1時間半で終わりました。ここはやはり雪の締まった3月からがいいようです。しかし今日は2週間ぶりの晴天。疲れの残る足を引きずって流氷ビッシリの冬の風景を求めて知床へ。
夕映えの流氷を撮ろうといい場所を探していると、知床の付け根の日の出漁港周辺の開氷面から蒸気が上がっていてとても不思議な光景。海面のほとんどが氷結し波の打ち寄せない防波堤の高いところから見渡すと素晴らしい風景でした。今日は斜里岳は敗退したけど、流氷は大満足。あまりの美しさに日没までじっと見とれていました。
昨日宿から流氷が見えたのでさっそく知床へ行ってきました。道路沿いの沿岸も薄いながらも流氷はやってきていて今年もありがとう、の気分です。知床自然センターからスノーシューを付け、原生林を抜け、男の涙~フレペの滝をハイキング。日が射さずに寒かったけどさすがに断崖絶壁の上から見下ろす流氷は美しい!そこにオオワシの滑空がさらにスパイスとなり雄大さを増幅させます。
氷のほうは流氷の始まりの姿である「氷泥」から「蓮の葉氷」、「流氷」と成長段階がすべて見られましたが、特に今回面白かったのは氷泥の波模様とこの写真の模様、「氷紋」とでもいいましょうか不思議な模様です。こんな多様な表情を見せてくれる流氷を今年も少しでも長く見ていたいと思います。
やっぱり摩周湖は素晴らしい!お土産屋のにぎやかさを横目で見ながら摩周湖の周りの稜線上をスノーシューで歩いてきました。人口の展望台から離れ、雪原を自由に歩いて湖や遠くの太平洋など、好きな場所を見つけシャッターを押し、たたずむのは現実感の薄い不思議な素晴らしさです。
昼食場所として見つけたのは湖の眺めのいい、ちょっと風をしのげる暖かい場所。そこで雪洞用のスコップで椅子を作って休憩。
ここからは湖中央にあるカムイト(小島)が樹木の額縁の中に見えています。ここでパンやおにぎりを頬張り、ちょっと冗談を言って歩きで火照った体が冷えてくるころに帰路へ。
頭上に滑空するオオワシを見ていると、「カコッ、コーッコーッ、カポン」とか鳴きながらワタリガラスが飛んできました。一見すると普通のカラスにしか見えないこの鳥は数も少ない北方から渡ってくる神話の鳥。写真家で小説家の星野道夫氏の「森と氷河と鯨」を読んだらこの鳥がとてもいとおしくなるでしょう。オススメの本です。