陸の孤島 丸2日

客室の暖房が消える!ということで外の排気口を見たらやはり・・猛吹雪ですっかり凍り付いていました。叩いたり解かしたり。

丸一日半の暴風雪は収まったものの吹き溜まりが壮絶で、スノーシューを履かないと歩けない状態です。

宿の前の道は・・ガードレールより高いところまで雪で埋まっていてもうどこが道路かわからない状況。でも除雪は待てど暮らせどやってきません。連泊していてどこにも行けないお客さん以外は全く宿には来れずにすべてキャンセル・・(大泣)

背丈ぐらいの吹き溜まりが縞々に道路に積もっています。さすがにここまでの吹き溜まりは20年以上住んでいて新記録!

夜も雪が降ってきて吹き溜まりと吹き溜まりの間の道路も埋まっていきました。もうここまで来ると雪の芸術の世界。しかしお客さんも自分たちも身動きが取れないのではやく除雪してほしいです。

 

VS オコジョ

丸一日みりん干しの漬け汁に漬けておいた一昨日釣ってきたチカ・キュウリウオを干しました。昨年までは夜中に何度も網が食い破られ、魚もかじられて台無しになったので今年は寝る前に玄関内に仕舞っていました。しかし玄関内に干物の匂いがこもるので今日からは外に出しっぱなしにすることに。さてキツネやオコジョなどの連続器物損壊窃盗犯は現れるか・・

今回はネズミ捕りにサケの身をセット。昨年はワカサギをセットしたのに見事に網の中のサケを主にかじられたので今度こそとっ捕まえてやるつもりです。しかし先にネズミが入ったりキツネが2mぐらいジャンプしたならやられます。来年は金属の網で干し箱を作る予定ですが、それまでなんとかやられないでほしいです。今度は負けたくない!

久しぶりの積雪量

昨年、一昨年と雪がとても少なかったけど今年はようやく例年通りの積雪となっています。今日はひさしぶりに日が射し雪も止んだので午前中はずっと雪かき。除雪や運転は疲れるけどスノーシューツアーの行き先はどこも充分に積もったでしょう。宿の細かいメンテナンスも毎日徐々にやっているけど、施設維持のためには終わりのない仕事ですね。

電柱バキバキ

昨日の夜中から今朝9時ぐらいまで暴風雪と東からの爆風!気温が0℃と高かったので重~く湿った雪が窓や外壁、樹木にビッシリついています。そして朝一で付けるストーブのスイッチを押すと・・停電・・この湿雪と爆風じゃどこかの電線も切れるよな、と復旧を待ちます・待ちます・・天候は急速に回復して一安心。でも北海道の家の暖房は灯油でも電気も必要なものがほとんどなので停電で家の中で凍死する人もいるのです。

朝6時半からの停電が昼になっても復旧しません。結局今日は一日中除雪していました。雪、重かったなぁ~

ネットで調べたり、夕方やっと電話のつながった北海道電力に聞くと隣の地区で電柱が折れているとのこと。復旧予定も未定・・それじゃ冷凍庫のものとか大工仕事とか先が読めないので状況を見に行くと!電柱が10本以上バッキバキに折れて電線や電話線が散乱しています。これは時間かかりそう・・

ヘッドライト、ろうそく、ランタンを用意し薪ストーブを着けました。これでとりあえず人間は大丈夫。早く復旧してもらわないと冷凍庫の食材が・・まあキツネやテン、オコジョ、カラスに注意して外に出せばいいんだけどね・・そしてようやく19時半、仮復旧しました。13時間の停電。前回の地震による24時間の停電よりはマシだったけど、やはり送電してもらう電気依存は高リスクだと再認識。たまにこういうことがあると将来のこと、考えますね。

荒天予報

一昨日の天気予報から明日はひどい暴風雪になる、というニュ盛んに流れています。でも今日の昼過ぎまでは風もなく穏やかな晴天。ただ気温が0℃ととても高いのが怪しい兆し。今日のうちに外に出る用事を済ませ、室内でもできる魚の加工や床の塗装など室の段取りを進めます。

午後3時。斜里岳は南からの雲に隠れ暖かく湿った風が吹いてきました。

午後4時ごろ、斜里に抜ける町道は”いちおう”通行止めに。この道路は風雪が強くなると地形的にすぐに吹き溜まりができ2WDの車はよく立ち往生していたので(特に昔のFFのプリウス)、明日はひどく荒れるという予報の場合は前もって道路を締めるのです。動けなくなった車の人は目の前のウチに皆、助けを求めてきて暴風雪の中、救出が大変だったので早いうちに道路止めてくれ、と道路管理者にお願いしたのです。(一日3回救助したことあり)さて今は午後11時、気温0℃、湿った雪のそこそこの吹雪になってきました。明日は最大瞬間風速が30メートルになるとか・・周りに何もないここでは風だけはいやなものです。

連日の吹雪

昨日、今日と北西の強風が吹き荒れていて吹雪、地吹雪の波状攻撃を食らっています。宿から斜里方面に向かう道は”基本的”に通行止めで左側だけゲート設置しています。しかしそこは自己判断、自己責任の北海道人。「このぐらいならなんとかなるべ」という顔で何台も入っていきます。たしかに道路を半分ぐらい吹き溜まりがふさいでいてボケッと運転していると突っ込んで出られなくなりますが皆さん慣れたもの。こういう「一応通行止めにするけど、自宅に帰るとか、もしどうしても行くなら自己責任でね・」的な規制、好きです。

愛着15年

15年以上愛用したコロンビアのジャケット。前半は釣りと外着として、後半は冬の大工仕事や土木作業、除雪にとヘビーに使い、元の色がわからぬほど色褪せ、ペンキだらけになってもしばらく使っていましたがファスナーも不調となり、落ちない汚れもひどくなったのでついに廃棄することにしました。少しゆったりめで薄いわりに暖かくボクの体型に珍しくマッチしていた愛用品。近年はダウンのジャケットが多くなってきたけど頻繁に洗うものはこれのように化繊の中綿で裏地がすべすべして着やすいナイロンの生地のものが適していますが近年こういったモデルは少なめ。最近、登山や自然のガイドよりも釣りや建築、土木作業で外にいることが多くなってきたので着るものもパタゴニア・ノースフェイスからモンベル・コロンビアへ、そしてユニクロ、しまむらになりついにワークマンと実用性重視となってきました。でもワークマンのコスパは素晴らしい!価格は7分の1、性能は3分の2ぐらいじゃないかな・・ワークマンは東北海道には一軒も無いけど(ワークマンさん、是非ここ清里町に出店てください!お手伝いしますので・)これからはネットなどで買って利用してみようと思います。

日没までの仕事

日没が早くって・・15時半を過ぎると手元が暗くなり気温も急降下。そのため16時ごろまでで屋外の作業は終了です。朝早くからやればいいのだけど9時ごろまでは氷点下10℃以下のことも多いのでどうも外に出る気がしません。まあこんなことを言っているのは今は時間に余裕があるからでしょうか。まずは半乾きになったサケトバをさらにきれいに熟成、干し上げるための切り込み入れです。

次に宿の前のシラカバを駐車や除雪、隣の畑の農作業の邪魔になる枝を払います。高枝切りバサミで切れない太い枝にはこのようにノコギリをひもでしっかりくくり付けて

脚立をかけて雪と氷で滑り落ちないように細心の注意で少しづつギコギコと落としていきます。それを拾って集めて細かい枝をナタで落とし薪ストーブの焚き付け用にノコギリやチェーンソーで50センチぐらいにし薪棚へ。面倒なのは歩くところ、運ぶための猫車を押すところ、そして枝や丸太に積もってしまった雪を毎回除雪することからら始めるところ。あ~積もる前にやっておけばよかった・・足の先の感覚が無くなってきたとおもったら氷点下10℃。今日は終わりだ。

ツアー支度

チェーンソーが不調・・最初はエンジンがかかり好調なのにアイドリングが段々遅くなりエンスト。そしてしばらくはなにをやっても再始動しません。しかし1時間ぐらいすると再始動。これの繰り返し。一昨日と今日は何度も何度もスターターを強く引かねばならず体中が痛くなり疲労困憊。一昨日は気温が氷点下8℃ぐらいだったので寒さが原因で不調なのだとおもったけど、今日はプラス4℃。どうも気温ではなさそう。

再始動させるまでの1時間を何度も使って風除室の掃除と冬支度。掃除やって木を切ってを交互にやりました。レンタルの長靴も使う人が少なくなってきたのとゴムの老朽化で何足か廃棄することにしました。長靴って田舎のオールラウンドシューズ。ここに住んでいるとほとんどサンダルと長靴しか履きません。周りの知人との会話も「ニューバンスとナイキでしょ」というより「アキレスやムーンスターもまあまあだけどミツウマって丈夫だべや」となります。

スノーシュー、ワカサギ釣りなどの道具を出しました。ここ2シーズンはホント積雪が少なく山以外はスノーシューの威力が発揮できなかったけど今年こそツアーが始まる1月下旬までにはしっかり積もってほしいです。あとは湖の氷結が待ち遠しいな!

 

休館日の仕事を一部紹介

宿が休みの日は何やっているの?と聞かれることもありますが釣りだけではありません。例えば今日は蓋が閉まりづらくなるほど付いてしまった冷凍庫の霜取りから。外の気温が昼でも氷点下6℃と低かったので寒い風除室(外玄関と内玄関の間。北海道の家では暖房が一気に逃げないようにするためドアが2重になっているところが多い)に冷凍したサケやイクラなどを一時的に置いておけるのです。(外に置いたらカラスとキツネとオコジョの餌食)この上蓋タイプの冷凍庫は冷気が逃げないので霜もなかなか解けないため暖房用の電気ヒーターで強制解凍。1時間ほどですっかり解けて排水しました。

次に先日伐採してもらったシラカバの玉切り。(薪ストーブに入るように50センチぐらいに切断)やり始めるのが遅くなり雪が積もってしまったのでまずは除雪。のんびりしていると手間が増えます。シラカバは”パッ”とすぐに燃えちゃうので薪としてはイマイチですが、我が家を風から守ってくれた木。ありがたく最後まで働いてもらいましょう。しかし途中でチェーンソーが不調に・・エンジンがかからなくなったうえにチェーンに熱で解けた雪が凍り付いて氷漬に・・半分ほど切ったところで強制終了。ちょうど15時のお茶の時間だ・・

お茶を飲んで休憩終わり、ってもう外暗いじゃん・・・!15時45分には暗くなり30分後には真っ暗。北国の冬は夜長なのです。で、とば作りに。冷凍庫の霜取りと合わせて釣ってさばいておいたサケを解凍。塩をすり込み30分してよく塩抜き。いつも少ししょっぱくなるので少し長めに流水で塩抜きしました。

干し網で3週間ぐらい乾燥です。四角い白いところは昨年イイズナかオコジョに食い破られたところを直した場所。買ったばかりで悔しかったので修理して使っています。動物たちには真夜中にやられるので今年は寝る前には風除室に取り込んでいます。こんな感じで日の短い冬の一日はあっという間に過ぎていくのでした。