斜里岳を登る

登山口までの林道が開通し、今年も斜里岳夏山登山のシーズンがやってきました。ダブルストックとアイゼンを持ち、さあ雪面をサッと登るぞ!と歩き始めると雪がほとんど無い!6月初旬でこれだけ雪が解けてしまっているのはボクは初めてです。上二股の上までは2~3か所10メートルぐらい残っていましたが、例年何か所もできる危険なスノーブリッジもゼロ。先日登られた福岡のIさんにこの時期のスノーブリッジは危険ですよ~と伝えましたが、すみません、ここまで雪が無いとは想定外でした。

沢の水量も少なく、8月初旬ぐらいの感じでした。快適に登れた霊華の滝。

主な残雪はここ上二股の上100メートルぐらいと

馬の背の下50メートル、ここ馬の背稜線から上150メートルぐらい。ここ1~2週間ぐらいのうちに登る予定で雪の斜面の歩行が苦手な方は軽アイゼンがあったほうがいいかも、という程度です。上二股上の雪渓は踏み抜き注意。踏み抜いても最悪捻挫ぐらいですむと思いますが捻挫=遭難となります・・右の頂が山頂。

知床連山、オホーツク海、国後島がくっきり見えました。

もちろん摩周湖、屈斜路湖、大雪の山々、野付半島までの大展望。風にあたっていると少し寒いぐらいの最高の気象条件でした。

すぐ近くでキレイな声でさえずっていた地味な色のやつ。ミソサザイのよう。いつもは渓流でチッチッと地鳴きしているのにこんなにキレイな声でさえずるんだ~。

高山植物の花の見ごろにはちょっと早いけど山頂近くではキバナシャクナゲが疲れをいやしてくれます。

まだ登山者は少なく、山頂は同行の隣のYさんとボクだけ。眼下の畑作地帯とオホーツク海も見事でした。

よ~く見ると我が家とY邸が見えます。自分ちの裏山が斜里岳という贅沢。

熊見峠へ向かう道から見る風景。なぜかここからの山容にいつも心うたれます。(山頂は真ん中のピーク)

最後の花見。チシマザクラ。

あんなに荒れていた熊見峠からの下りの急斜面がそこに落ちていた倒木や石で見事に自然に整備されています。ホント素晴らしい!関わったYさんOさんはじめ皆さんにはホント頭の下がります。

心地よい、をかなり超えた疲労とともに無事下山。清岳荘では管理人さんたちが小屋開きに備えて掃除中。ここはテントウムシの集まる場所なので除去が大変そうでした。