嵐の後の山


冬、吹雪が過ぎ去ると快晴がやってきます。(秋の台風一過のときは意外に晴れないことが多い)斜里岳も樹林帯まで真っ白。

夕方は思ったより夕映えの朱色にならなかったのですが、それでも山の陰影は神々しく畏怖を感じます。

前の畑ではキタキツネが首をかしげて雪の中のネズミ?の音を聞いています。

そして一気に頭突っ込み!・・しかし獲物には一歩口がとどかなかったよう。このあととぼとぼとエサをもとめて去っていきました。

吹雪来ました

オホーツク海沿いの雪の降り方は吹雪が多く、特に発達した低気圧が来た場合、物の風下側や低いところに吹き溜まりができます。宿の駐車場の出入り口は人力ではとても手に負えない腰の高さまでの吹き溜まりでしたが近所の方が重機でやってくれました。ほんとに感謝です。

玄関もドア前だけは除雪したけど干してある魚もすっかり雪びたし・・(涙)。建物は全体が冷凍庫の中の霜状態です。

JR釧網線がすべて止まってしまったため、急きょ知床斜里までお客さんを送りましたが道中はこんな白い世界。ちょっと緊張と慎重。でも主要な道路の除雪はすぐに行われるためバスは正常通り動いています。ここ数年はこんな暴風雪は少なかったので久しぶりに来ると除雪用の筋肉がなまっていて疲れました。今日もよく眠れそうです。

オコジョ返し

まだ釣りに行ったことがないサロマ湖でキュウリウオが釣りたい!場所はさろまにあんさんに聞いてM名人、知床K氏と出陣。気温は氷点下で微風、曇り時々雪だけど地元のおっちゃん、じっちゃんはだれもテントを張っていません。なんであの寒さで平気なの??

最初の1時間ほどはなかなか釣れずボウズかな?とおもったけどポツポツ、ずっとポツポツ釣れました。アタリは限りなく小さく、魚は多くはないけど今日は食欲ないのね・・という魚の気持ちが伝わってきます。釣果は念願のキュウリウオとチカが半々ぐらいで約100匹。数は出なかったもののチカも能取湖のものより大きく20センチ以上、キュウリウオは25センチ以上のものも!引きも強いというか重くて面白い!

牙のような歯が特徴。この口と歯で結構小魚も食べるようです。

テントの上には鳴きながらハクチョウが飛んで行きます。

すぐ横ではオオワシ、オジロワシが釣り人の去った跡で魚を探して小競り合い。

今日は魚の加工。キュウリオウの語源であるキュウリの匂いを宿中に充満させながら開きにして4%の塩水に20分漬けて一夜干し、いや3日干しぐらいかな・・

そしてひらめいた”オコジョ返し”。犯人はたぶん上から来ている、との推理から木登りの得意なオコジョかイイズナではないかと・・網の上につるつるのプラ板で屋根を付けました。前回せっかくのサケとばとワカサギを台無しにされたので今度はどうだ!野生動物と釣り師の戦いは続きます。

 

 

 

まだまだ流氷たっぷり

コロナの影響で道の駅も知床自然センターも閉まっていましたが、道の駅前の千葉商店さんはやっていました!ここは新しくできた食事処でまだ行っていなかったので入ってみることに。ランチメニューも1,000円以下と入口の看板に出ていたので安心。観光地の店は入ってみたらどれも高くてビックリ!というパターンも多いので目安の料理の値段が入店前にわかるのは入りやすくていいですね。そして頼んだのはエゾシカコロッケ定食。鹿の肉の味がわかるほどは入っていないけど揚げたてのアツアツを出してくれて美味しかったです。

天気は曇りでしたが知床連山も見えて流氷もバッチリ。3月になってもこれだけ残っているのは久しぶりかも。ここ男の涙やフレペの滝あたりまでくると海流の関係で流氷が動いているため海面も見えて写真も映えます。

山梨のSさん夫妻は普段は運動をしていないと言いながら体力充分。新雪ラッセルもかなりお願いしましたがガシガシ行ってくれました。そしてやはり象の鼻からの風景は見事。知床岬の上空には青空も見えて「これぞ北海道オホーツク!」を堪能してくれたと思います。

快晴・絶景藻琴山

氷点下10℃、快晴、無風。登りは暑く、日陰でじっとしているととても寒く、日差しが強くて顔が日焼けで痛くなる一日。屈斜路湖は薄氷の部分が多いものの湖面の90%が結氷していました。遅まきながらそろそろ全面結氷しそうです。

おらが裏山の斜里岳から知床連山も岬まで全景が見えました。

雌阿寒岳も噴煙がしっかり出ています。

尾根をぐるっと一回り。そこはエゾユキウサギのパラダイス。そこかしこにナイフで切ったような枝先と丸い糞、ムンクの叫びのような足跡がついています。

流氷もバッチリでした。樹木もエビの尻尾がキレイ。これほど身近に北海道の本格的冬山を味わえる藻琴山はとても貴重です。

 

待ってました快晴!

快晴+一面流氷のツアーって今年初かもしれません。それほど今年の天気は不安定。それだけに嬉しさ倍増です。流氷の上にはオオワシたちがなにやら論争しているよう・・山側の斜面には鹿の死体で大宴会が繰り広げられていました。

ポロピナイからの知床連山。

知床岬の彼方まで流氷です。

その上をオジロワシが滑空。

水の中の流氷のブルーが素晴らしい!

今回のハイライト!大分のR君が見つけたクマゲラ。これだけしっかり見られたのは今期初の大ラッキー!

宿に戻るとこんな斜里岳が出迎えてくれました。最高です!

 

 

冬のオホーツクを歩く

神奈川のHさんの「マシン」。べニア板を曲げ、足を置くところにウレタン、滑走面にはワックスをたっぷり塗った自作のボード。世界の辺境地の旅をプロデュースする彼女は遊び方の自由度が凄い!ボクもどういうスキーなら普通のトレッキングシューズを使って山を滑って来られるかをずっと悩んでいたのでこれは大変参考になりました。物のあふれるこの時代、自分の遊び方に合わせて物を作る、という本来の楽しみを思い出させてくれたHさんに感謝です。

ツアーは再びルベス岳へ。滑落の危険度が高そうな急斜面の下りを回避するため大回りして一度谷へ降りてその分、再び登りでいい汗、大汗。

微妙な天候ながらも太陽さんが体を温めてくれます。山頂では霧氷が発達。樹氷と言えるようになっていました。

ぼんやり見えたり隠れたりの斜里岳へ手を振ってみた・・

今年初の裏摩周へ。雪が少なくラッセルもちょっとなので皆思い思いに歩いています。

ひっそりと氷結。誰もいない裏摩周展望台。

霧氷に囲まれた摩周湖は絶景。今年も凍らないようです。

笹の近くは踏み抜きやすいですよ、と言っている間もなく落ちてます(笑)

冷涼、湿潤で澄んだ空気の森に生えるサルオガぜ。森のヒゲ。

知床には再び流氷が戻ってきていました。ポロピナイにて。

原生林は命の源を多く持っています。ここはキツツキ団地とでもいうのかな。

この日は天気予報が見事に当たり、急にブリザードに!フレペの滝の上の草原(今は雪原)で皆さん地吹雪体験。この後の帰路の運転中は瞬間的にホワイトアウトもあり、ある意味北海道らしい貴重な体験をしていただきました。

 

 

 

ホント、笑えます

今日の藻琴山は樹氷も少し復活し屈斜路湖の上には雲海、オホーツクには真っ白な流氷原と最高の風景でした。が・・

雪原の踏み抜きで苦戦!あちこちで「オワッ!」「ウギャ!」連発。雪が少ないため笹やハイマツの下が空洞になっているのです。

ちょっと曇ってきたけど、気温は氷点下5~8℃なれど風も弱く穏やかな天候。屏風岩前の稜線はやはり絵になります。ウチのふるさと納税の写真はここです。この制度、すごく得なので使ってくださいね。

参加メンバーは皆さん屈強!写真を撮りつつゆっくり登ったのに1時間半で山頂。下りは予想通り尻制動になっている大酒豪Kちゃん。

山頂下から網走側へ稜線を300メートルほど下り、そこからは一気走り!軽快に降りてくる神奈川のNさん、さすがライト級。

そして東京Nさんヘッドスライディング大転倒顔面雪まみれ(笑)

最後は埼玉Mさんのスノーシューが木に引っかかり脱出困難に・・救助の前にまず写真。極上の風景と笑えるツアー、藻琴山はやはり最高です!

霧氷の山

今日もハッとするほど美しい霧氷に囲まれたルベス岳へ。急斜面の下りでは東京のNさんが滑り落ちそうになり、くるっと上を向いていました。

どこもかしこもダケカンバを中心とした樹木に満開の花のような霧氷。これぞ北海道の冬、という風景。青空と相まってさらに美しさが増しています。

青空に向かって山頂へ。

今日も「ほぼ晴れ」で気温も登山にはちょうどいいぐらいで(マイナス5℃ぐらい)快適に登れました。しかし昨夜の積雪でずっとちょっとしたラッセルだったので皆さん今日はよく眠れそうです。

さらに奥の知床と霧氷のルベス岳

ツアー出発前、窓の外を見ると白いまん丸シマエナガが何羽もこちらを観察していました。

この日は知床、原生林を抜けてポロピナイへ。ここまで来るとガイドツアーの人もほとんど無く、流氷の絶景を貸し切りです。

熊の爪痕を見上げる皆さん、口開いてます・・

崖下の流氷の上ではオジロワシがカラスにジャマされつつなんかを食べていました。

オオワシも北風に乗って滑空。省エネモードで獲物を物色中。

今日のルベス岳も薄曇りながら昨日の雪で霧氷が広がり異空間の美を演出してくれました。でも斜度はキツイ・・

斜里岳もようやく真っ白

オホーツクの流氷ももちろん、野付半島も内湾が氷結しているのが展望できます。

山頂からはちょこっとだけど国後島も展望。この山は登山道も無くバックカントリースキーヤー以外は知られていない山ですが、1時間半ほどの登りで大パノラマの広がる素晴らしい場所。今日も清里に住んでいてホントに良かったと感じた一日でした。