流氷ふたたび

一昨日、猛吹雪が収まったあとの風の芸術、風紋。

タラの干場を見て今日は日本酒だな・・などと考えつつ、ふたたび流氷が押し寄せたので行ってきました。

流氷蜃気楼ちょっと手前という感じの浮かび上がる沖合の流氷。ほとんどの人は気がつかないと思いますが、暖気が入ったときに見られるこの様子は不思議な光景。これが見られただけでもラッキーでした。

強い日差しで青く光るところを探すのも楽しいです。

広い風景を見渡したくて道路脇の高い所に登ってみました。南風で段々と流氷が緩んでいます。このあたりの流氷はもう明日には沖合にさようならになるでしょう。

干してあったワカサギがやられた!(涙・怒!)キツネの足跡が多く残っていたけど真犯人はわかっている!

この穴の開け方はオコジョかイイズナだ!油断してオコジョ返しの装着を怠ったのが失敗・・悔しいのは買ったばかりの新品の網を破かれたこと。たぶん木登りの得意な奴らが上からやってきて網を食い破り、ワカサギを食べるだけ食べて残りは運んだか落としたのでしょう。その残りをキツネが持っていった・・そんなシナリオかと・・そしてワカサギを釣ってきてくれた大分のKさん、一匹残らず奴らのエサになってしまいました・・ゆるしてくださいね・・

 

スノーシューツアー後半

今シーズンは2月中旬から2週間ほどの営業。短いながらも充実したツアーができました。行き先は主に知床方面と藻琴山。やはり北海道の風景と自然を満喫するのにまず、満足度の高いこの2カ所はおすすめです。

知床にあるエゾシカファームのオス鹿の亡骸もおおかた食べ尽くされましたがキタキツネが「残りは俺のもんだ!」という顔つきでしゃぶっていました。

今シーズンは一番冷えるとされる2月上旬より下旬のほうが寒い!藻琴山は氷点下10℃以下で風がある極寒の日が多かったです。

山頂直下の皆さんがコケる斜面。お約束のようにAさんが見せてくれました・・

そして爽快のパウダースノー大斜面の一気降り。これほどスノーシューの楽しさと威力を味わえる場所ってなかなかないんじゃないかな。

極寒、伝わるでしょうか・でも太陽さんが射すと体感温度は一気に上がります。そしてこの斜面を少しづつ上がっていく充実感。無雪期の登山道は雪面の1.5m下です。

稜線から藻琴山山頂を望む。美しさに言葉を失います。

冷えこんだときの雪はすべてが結晶化し雪印に。いったいいくつあるんだろう・・

何日か吹き荒れた強い南風で遥か遠くに行ってしまった流氷。もうさようならかと思っていたけど少しづつ戻ってきていました。対岸には能取岬が蜃気楼のように海上に浮かぶ島に見えます。

オオワシたちも北風が崖に当たって作る上昇気流にのって見た目はゆったりと、でも本心はたぶん一生懸命に食べ物を探しています。

久しぶりにポンホロ沼に行きました。”ポン”は小さい、”ホロ”は大きいの意味。雪解け時には大きな沼に、夏までには小さくなり乾いてしまうカエル天国の沼。もちろん今は雪原。ツアー客の少ない今年は踏み跡さえもありません。静寂の深い森を感じるならここでしょう。

沼からの帰路は知床横断道路を歩いてきました。ずっと続く足跡を振り返るといつも「人間の足もやるじゃない!」と感じます。

しっかり歩いた次の日は屈斜路湖のフロストフラワーへ。新しく張った氷の上に花が咲いたように水蒸気が結晶化し、氷の花が咲いています。上ってきた藻琴山を湖面から見上げるのも感慨深いものです。

御神渡りもしっかりできていました。春と秋に釣りで通うこの場所も違った季節は別の表情。

御神渡りの横に寝てみました。もちろん氷が割れないか、よ~く観察してから。厚さは相当あり(おそらく30センチ以上)解けるのは遅そうです。

川湯のそば道楽。ここのお蕎麦屋さんのコスパとテイストにファンが多いのもうなづけます。素晴らしい!

摩周湖は結氷寸前。光の反射していない湖面の一部が波立っていたけど次の日には全面結氷しそう。毎年凍るわけでないので相対的にこの冬は寒かったということでしょう。

徐々に戻ってくる流氷。男の涙の湾の上は冷たい風が吹き抜け涙がでます。一同泣きながら撮影。

知床連山は見えなったものの象の鼻からの流氷は開氷面とのコントラストがすばらしく、また帯状につぎつぎにやって来る氷がいい感じでした。

何度来ても絶景の藻琴山。斜里岳、知床連山、流氷のオホーツク海、屈斜路湖、雄阿寒、雌阿寒の山、網走湖に能取湖、そして大雪山まで展望できました。つまり東北海道全部・・北海道ってホント素晴らしい!

山頂直下のダケカンバの樹氷も発達。迫力です。

雌阿寒、雄阿寒の山々と上から見る屈斜路湖。そろそろ登ろうかな。

北風が吹いたり、南風が吹いたり。エビの尻尾が両側にできていました。

今シーズンの冬の宿業とツアーは終了しましたが、こちらの生活と自然を発信していきます。GWから営業再開します。そのころの一番の見どころは知床峠の周辺、羅臼湖とあちこちの水芭蕉かな・・(知床横断道路道が開通していれば)是非おいでください。

 

 

知床は春?

天に続く道の海方向。流氷に続く道と言っていますが(ボクが勝手に)ここ数日の暖気と強い南風で流氷はまばら。気温も5℃もあり?、もう春なの?

エゾシカファームではオス鹿が命を落とし、無駄なく他の動物たちの栄養となっていました。

その上ではおよそ20羽ほどのワシたちがカラスの集団を恨めしそうに上から眺めています。

今日のツアーは開拓者コースを歩きました。数年ぶりだったのでコースが変わっていて、月日を感じました。

そのコースは良い方に変わっていて眺めの良い丘の上へも正式に行けるようになっていました。素晴らしい!

ハート形に抜けた流氷。よく見ると自然の4面白い造形の発見があります。

今日の流氷は手前に流れている氷、沖合に帯状残っている氷と、だいたいこんな感じでした。また北風で来てくれればうれしいです。

 

気温やばいぜ

この気温はヤバイ!いくらなんでも2月の中旬にオホーツクで12℃はないっしょ・・室内も暖房無しで24℃以上。少ない雪がますます解けてあちこち水たまりになっています。今(23時半)もまだ1℃。

塩そのものである融雪剤を多分に含んだ汚れ・・そんな汚れがいつまでもついているのがいたたまれないので洗車。こんな日は洗ってもドアや窓、ブレーキなども凍り付かないのでまさに洗車日和ではあります。

風もなく日差しは強く暑いので半袖になって洗車。今回の車は白なので洗ったあとは気持ちいい!5分も乗れば元通りなのだけど・・・でも高温の後には必ず低温がきて路面はテカテカに・・罠のようにあるツルツル路面に注意して運転せねば!

藻琴山へ

トレーニングと下見も兼ねて藻琴山へ。雪の少ない今年は樹氷はできていませんでした。しっかし強風で吹きっさらしのためやっぱりここは寒いわ!

しばし呼吸と筋肉は我慢、体は暑いけど極力汗をかかないようにジャケットの脇のベンチレーションを開けて換気したり、冷たい風を受ける顔はフードや帽子、耳当てなどを工夫しながら稜線へ。このあたりまで来るとウサギ天国。野生動物って強い!

ときおり来る霧の合間からの流氷。けっこう沖までびっしり。強風で回転模様は崩れているよう。

エビの尻尾の向うに目指す山頂。

振り向き、雪面の足跡を見るといつも感じる、人を含めた動物の手足の素晴らしさ。トレースはほとんどありませんでした。稜線沿いはいつものように踏み抜きそうなヤバイ雪庇が発達。・・ボケッとしてつい歩きやすいところを歩いていると、たまにストックが雪庇を突き抜けて肝を冷やします。

氷点下10℃での強風は久しぶり。上りは暑く、汗もかいているから歩みを止めるとある時間から急に冷えてきます。そのためジャケットやインナー、グローブの最適な使い方やどんな装備でどのように休憩すれば低体温症などの危険度が低いか、などを確認しながら歩きます。

たまには山頂で自撮り。最盛期なのに誰もいません・・まあそうだよな・・マスクなんてせず、ちょっと体を使って、だれもいない大パノラマを前にするといつも感激します。

この冬の屈斜路湖は全面しっかり結氷でした。この様子だと釣りができるまで解けるのはたぶん4月10日過ぎになりそうな予感。

さて一気降り。しかし雪が少なくて・・

たまに足を取られるような踏み抜き!これでハイマツなどに引っかかって転ぶと怪我するので慎重に。

降りるのはホント登りの半分の時間でした。

帰路は緑の湯でゆっくりしていたら、あまりにも見事な夕映えになったので車を停めていつもと違う角度で斜里岳を撮影。今日は充実しました。やはり体を動かすのはいいですね!

 

 

断面を書いてみたら・

最近ブログの更新、頻繁でなくてすみません。たまにトレーニングがてらスノーシューで宿の周りを歩いたり除雪するぐらいでずっと引きこもっています。体によくないなぁ・・今やっているのは雑誌の仕事。雑誌のライターさんが書いてくれた原稿の校正(3月27日全国発売予定の北海道生活に出ます)や今後、宿や町おこしのために使えそうな文などの作成。そこで今日は裏摩周展望台から見た摩周湖の断面を寸法の比率を忠実に下げて書いてみました。それで分かったこと!カルデラ湖はすり鉢状になっていて深いとよく言われるけど、湖の大きさからすると図のようにすり鉢ではなく浅いフライパンのよう。でも水深だけみると200m以上あるので人から見ると十分に深いですが・・また摩周岳の噴火口の中にはなぜ水が溜まらないのかな?と思っていたけど、もちろん水を通しやすい溶岩なのと噴火口の底でも摩周湖の湖面より20メートルも高いからという理由もありそう。それと真ん中のカムイシュ島って海底から鉛筆のように突き出ていると思っていたけど、実はそれほどでもなく湖底の麓は直径1キロぐらいあるということ。そして神の子池は摩周湖の湖面より75mに下にあり、水の成分は神の子池と全く同じではないけど、しみ込んだ湖水と外輪山にしみ込んだ水が混ざっているのではないか、ということ(そう願いたいけど検証は困難)・・こうやって絵を描いてみるとイメージつかめます。摩周湖の水も、そして海も地球的規模からみるとまるで薄皮のようなのですね。そんなことを考えていると自然の大きさと人間の小ささをますます実感してしまいます。

流氷の近くへ

天気予報が外れ、快晴!宿から見える流氷があまりに輝いていたので近くへ行ってきました。まずは以久科原生花園から。全面氷の向うにあるのが知床半島。

半島に入ると今年もあまり数を見なくなったオオワシが流氷の上に。ワシたちは羅臼側の観光船が撒くエサを食べに行っているのでしょう。

今年の流氷はビッシリ接岸する前に風が弱くなって冷え込み、現地産の氷が多くできたようで厚い氷の周りは薄い平らな氷に覆われています。この後、北からの強風が吹けば厚い氷でビッシリとなるでしょう。

さすがプユニ岬。道路脇でこの風景は芸術です。

知床自然センターのちょっと向うには知床連山の眺望スポット。

道の駅には恒例のとなりのウトロが迎えてくれます。・・にわかに曇ってきました。

天に続く道はこんな感じ。今は観光客はごくわずかでどこも閑散としています。でもこれもあともう少しの辛抱かな・・

 

 

近所の森へ

薄暗く雪降る今日、デスクワークばかりで煮詰まったためスノーシューを履いて外へ。気温が低いのとオーバーパンツやスノーブーツやスノーシューを履くのが面倒で、出不精になりがちだけど装備を身につけてしまえば歩きたくなるのです。

目的地はいつも森。葉が落ち明るく見通しの良い北海道の冬の森は風も無く、鳥たちも多く、とても安心する場所なのです。

気温は氷点下7℃。上空がさらに寒い証拠に大小の雪印が無数に落ちてきていました。やっぱり北海道だなぁ・・と感じるこの瞬間、好きです。

神の子池へ

昨日の暖気から一変!昼間でも氷点下10℃で道路はスケートリンク状態のツルッツル。ハンドルが妙に軽くて気持ち悪い・・あちこちで事故も多発しているようで、法定速度よりも遅く走って神の子池入口へきました。駐車帯ができたので少し安心。

昨日までの暖気で斜面から落ちてきて丸まった雪がバームクーヘンになっています。林道はしっかり踏み跡がついていて潜らずに楽ちん。

鹿だのオコジョだのネズミだのキツネだのといろいろと足跡も付いていました。鹿はかなり潜っていて歩くのが大変そう。池の奥にいましたがすぐに逃げていきました。

30分ほどで神の子池着。カモとカワガラスの出迎えでした。

今の色は深めの藍色。これも趣があっていい感じです。

ズームで中央だけ撮るといつもの色で季節感はあまり出ません。

帰路は川沿いをずっとラッセル。これぐらい潜るだけでかなり体力を使います。

池の周辺は氷点下15℃。このぐらいが冬、この辺で一番低い最高気温です。でも風が無くて一生懸命歩いているのでちょうどいいぐらい。ウチのほうはここまで下がりません。

トドマツの下で雪宿り。昔子供たちは通学でこんなことをしていたそうです。

しぶき氷はまだこれから発達しそうです。

宿の営業ですが、緊急事態宣言の延長によりいろいろなことを深く検討した結果、とりえず2月中旬まで休業することにしました。それ以降も感染状況により休業となるかもしれませんが少しでも早い収束を願うばかりです。ご不明な点は連絡ください。今回来られなかった皆様、感染が落ち着いたら是非おいでください。

 

 

 

途中で止められない塗装

軽自動車のファンベルトが切れて慌てて修理屋さんに持っていったり(たぶん氷が挟まってエンジン掛けたらバキッと音がして切れた・・こちらではよくあるらしい)洗車したり、事務仕事をしたりとなんとなく午後まで過ごしたら、急にやるか!と塗装の続きです。塗料もあと3分の1ぐらいの残量でまたここで春までやらずに残しておくと蓋をしてても固まってしまったり、モチベーションも切れてしまうので重い腰を上げました。残った塗料で洗面所周りをどこまでできるか・・・

まずは浮いてきた釘(木の乾燥や反発力、振動などで少しだけ抜けてくる)を釘締めという小さなハンマーのような当てものをあてて打ち込みます。これだけでも建物の強度が増しそう。

今シーズンの塗装は男子トイレ大の上で塗料がなくなりました。カッコ悪いけどこれを見たら「あ~途中で塗料がなくなっちゃったんだな」とお察しください。まだ塗っていない残りの場所は女子トイレの入り口と洗面所の壁、客室廊下、階段周り。特に階段周りは足場をなんとか組まねばならないので面倒だけど」あと1年以内ぐらいには塗りたいと思います。